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喧嘩鳶 前篇
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『喧嘩鳶 前篇』に投稿された感想・評価

邦枝完二原作。私が見たのは前後編を纏めた総集篇だが、筋が通じないということはなく見易かった。大名火消(加賀鳶)の小頭長谷川一夫と敵対する町火消の組の兄を持つ花井蘭子が惚れ合う、言わば江戸版ロメオとジュリエット、それを軸として多種多様な人物が入り乱れる人間模様が、堅牢な古典映画的美意識と抑制されたきめ細やかな心理描写でもって活き活きと描かれる。随分お金のかかった映画で、江戸名物、火事・喧嘩の場面は多くのエキストラを動員した大変迫力のあるもので、スペクタル映画としての側面もあり見応えがある。
花井蘭子は侍相手にも啖呵を切る無鉄砲な社会人未満の女で、そういう女が思い詰め、兄と縁を切り芸者となってまで長谷川との恋に生きようとする。がヤクザな稼業とはいえ分別のある長谷川はそうすんなりと受け入れてくれない。同じく長谷川に強い想いを寄せる芸者の山田五十鈴は、その花井に自分を重ね同情し恋を譲る決心をする。この三者三様の相手を思いやる演出が繊細で素晴らしい。女たちの行動と違い、長谷川の組織人、社会人としての煮え切らなさが結果女たちに危険を及ぼす展開が面白いのだが、目前の女の死を放ってでも火事場に駆けつける男の美学がただ称揚される最後は時局、国策の臭いがした。
5.0
録画したままだったのを今頃鑑賞。
火事の場面、本当に燃やしているので凄い迫力。あと、女優さんの身体の動きが軟体動物みたいにくにゃくにゃ。軟体ちゃん。あれは今の女優さんには出来ない動きだと思う。
江戸時代を生きてた人も当時いた訳で、そのおかげか空気感が最近の時代劇とは違って変な作り物っぽさを感じさせないのが良かった。
3.0
東寶映畫作品