No.3360
『彼女が銅版画家でなければ、この世界に耐えられなかったかもしれない』
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邦画では意外と少ないかもしれないタイムループもの。
そんなに悪いとは思わなかった。
かと言ってまた見たいとは思わないけれども。
なんか、セリフが変なんですよ。
一番最初に泉洋平(中村勘太郎)が森真希(牧瀬里穂)に電話したとき、
驚きまくってる真希に対し「取り込み中なら掛け直しますよー」なんて、普通言わないよw
初めて話すのに、まして向こうがどんな状況なのかもわかんないのに、変なセリフ―って思って、もう乗れなかったw
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ただ、「繋がっていない」電話で、真希が母(倍賞美津子)と話すシーンは、ちょっとウルっとした。俺の情緒よww
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牧瀬里穂は相米慎二監督の『東京上空いらっしゃいませ』で1990年にデビュー。
「しごき」で有名な相米作でデビューしたことが彼女にとってよかったのかどうかは、よくわからないが(それくらい、今の感覚で言ったら相米は超絶パワハラ監督で、あまり当時を思い出したくない俳優も少なからずいる)、
ただ、その後のインタビューなどでも、わりかし牧瀬は相米の名を口にしたりしているので、決して思い出したくもない黒歴史、というわけではなさそうだ。
実際、『東京上空いらっしゃいませ』は傑作である。
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本作『ターン』が公開されたのは2001年10月13日。
その1か月前、牧瀬をスクリーンデビューさせた恩師・相米慎二は、わずか53歳で亡くなっている。
牧瀬はその訃報を、どんな思いで聞いただろうか・・・。