ヒラリー

レネットとミラベル/四つの冒険のヒラリーのレビュー・感想・評価

3.8
ロメールの4話構成からなるオムニバス
田舎っ子のレネットと都会っ子のミラベル
1.ミラベルの自転車のパンク修理から知り合う二人
性格的には正反対だけど成り行きってあるから本当不思議。
距離感とかフランスって感じ(フランス行った事ありません)

2.ミラベルとの待ち合わせでキャフェテリアに入るもおっさんの店員が突っかかってくる。
後から友人が来るからその子に払ってもらうと言っても嘘だろの一点張り。
お釣りくれりゃいいのに頑なに大型紙幣の支払いを拒否し小銭が無いレネットをいつまでも見張る宣言。
後から来たミラベルも高額紙幣しか持っておらず払えず…あまりにも陰険ジジイ過ぎて乾いた笑いが出る。レネットカワイソス。
都会の風当たりは強い(あのおっさんが特殊なだけ)

3.物乞いに対して躊躇いもなく小銭を渡すレネット、怪訝そうな顔で見るミラベル
困ってる人に救いの手を差し伸べる…いやー普通出来ない…聖女か…?
スーパーで万引き常習犯と思わしき女と見掛けたミラベル、と万引きGメンらしき2人組
万引き犯とは思えぬ風貌だがめっちゃ手馴れてる…
ミラベルが捕まえるのかと思いきや彼女が万引きした物を盗み、そして返し損ねる(おいおい)
まじで彼女の行動の意味がわからなさすぎてポカーン。
帰ってレネットの誕生日を祝う為に万引き品で祝おうとするミラベル(いやマジでヤバい奴やん…)
盗品と分かり幻滅するレネット(わかる)、彼女を守るつもりだったというミラベル(わからない)
まじでうわーーーーーーーーーーーーってドン引きしちゃった…
2人の正義論からの女詐欺師パートも面白過ぎて。
レネットは駅で財布をスられて困ってる女性に対してもお金をあげちゃう。
予定の電車に乗れず引き返すと先程の女性がまた別の女性に同じ手口で金を要求していた。
正義感が強いレネットは見過ごせない、許せない、金額だけが問題じゃない。
この章に関してはレネットに同意。
てか普通だったらあの1件あったら絶交なりなんなりするけどな…

4.金がないレネットは趣味で描いている絵を画廊に売りに行く。
何かと喋りまくる彼女は沈黙するルールを課し、足元見られたくないので偶然画廊に居合わせた客役としてミラベルを立てる。
絶対喋らないマンのレネットと絵を見て勝手に解釈して喋りまくるオーナー
いやお前にこの絵の何が分かるねん…って感じよ…
美術館で絵の前で喋りまくる客嫌いマンだからちょっとスカっとした。

ロメールって何かと男女の拗れた恋物語が多いから女の子だけっていうのは新鮮だった。
でも女だけでも拗れに拗れてるわ。
ヒラリー

ヒラリー