サザンカ

タクシードライバーのサザンカのレビュー・感想・評価

タクシードライバー(1976年製作の映画)
4.5
主人公のトラヴィスは、自身を"孤独な人間"と称し、第三者を見下すことでしか、己の価値を見出せない、臆病な側面を持ち合わせている。

その一方で、意中の女性を毅然とした態度でデートに誘ったり、ドラッグに溺れる少女をギャングの手から逃したり、妙な"心の強さ"を見せる瞬間がある。

たった2時間のスクリーンで、人間の持つ、矛盾ともいえる二面性を描くことに成功していると感じる。

『ジョーカー』や『キング・オブ・コメディ』など類似する作品の中で、最も自己投影しやすいキャラクターがトラヴィスだったな〜。
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