リルミ

タクシードライバーのリルミのレビュー・感想・評価

タクシードライバー(1976年製作の映画)
4.0
トリガーワーニング/ジャンプスケア:グルーミングの描写あり

デニーロが演じる鬱屈としたタクシー運転手の暴力的な衝動がいつ吹き出すのかわからない静かな緊張感と、ダークながらも鮮やかな演出が光る一作。

ラストの不穏な音楽から、この作品は主人公を肯定的に描いているものでは無いだろう。
女性に執着したり、銃器やナイフを隠し持って悦に浸る彼の行動は、悲惨さと滑稽さの両面を持っている。クリエイターは50年前からずっと“男らしさ”の問題点を鋭く指摘していると言える。

この作品の内容は、人によって様々な解釈ができると感じた。他の人とこの映画をさまざまな視点から話し合ってみたい。その様な複雑性を持つ点も含めてこの作品は間違いなく名作の一つだろう。
リルミ

リルミ