マーティン・スコセッシ監督×ロバート・デ・ニーロ
ぐわぁ、これはスコアつけるの難しい...
2時間の尺の内、1時間半はつまらん笑
エンタメとしてみると期待を下回るのでスコア3.5。
ただ。
ロバート・デ・ニーロ演じる≪トラヴィス≫の"叫び"が胸をエグる。
思い描いていた人生とかけ離れた現実に対する憤り。
何かを成し遂げたい、自分にならできるはず。
将来への漠然とした不安と焦り。
でも、何をするでもなく同じような毎日の繰り返しをただ生きるだけ。
同じ形をした信号が何度も通り過ぎ、
何をしてもしなくても定められた距離を進めば数字を刻むタクシーのメーター。
無機質な日々を見事に表現したカットが印象深い。
どうしようもない毎日をブチ壊したい。
自分の存在、可能性を見せつけたい。
そんなやり場のない気持ちが、パッケージにもなっているモヒカン姿からひしひしと伝わってきます。
そしてラスト30分。
劇的な幕切れを放棄して展開されるエピローグ。
エンタメとしてはやや冗長では?と感じてしまいました。
と、同時に。
高尚な動機でなくてもいい、自己満足でも行動を起こせば何かが変わる。
そんなメッセージも聞こえてきます。
中年に足を突っ込む自分にとっては、かなり息苦しく厳しい作品...
アメリカンニューシネマ後期の傑作とされ、
ベトナム戦争後のアメリカ社会の若者が抱える無力感・孤独感をあぶり出した作品とのことですが、
時代を超え得るメッセージだと思うんですよね。
そういう意味では普遍性のある映画=名作の名に恥じぬ作品なのでスコア4.5にしとこう。
でも、エンタメ性に欠けるのに4.5かぁ。
うーーーん、わからん!!笑