さいきパパ

タクシードライバーのさいきパパのレビュー・感想・評価

タクシードライバー(1976年製作の映画)
4.0
ジョーカーを見終わってから、気になって再鑑賞した。
ぶっちゃけ40年ぐらい前に観たので内容もしっかり覚えていなかったし、ハーヴェイ・カイテル出ていたのね…みたいな感じ。

みなさんのレビューの中で「主人公トラヴィスが議員の暗殺を謀ろうとした理由、あるいは社会に不満を持ちサイコパス化していく理由がわからない。」といった内容を見受けるが、スコセッシが意地悪なのか?そんなの説明せずともわかるだろう?ということなのか理由は定かではないが、映画中にはベトナムでのシーンやフラッシュバックは無い。
観る者が想像する、もしくは「地獄の黙示録」などを観ていかに地獄であったかを知ったり想像したりする必要がある。

泥沼化したベトナム戦争で多くの戦死者を出し、帰還兵の多くはPTSDになった。
国のために命を懸け戦ったにも関わらず、国は何もしてくれない、低賃金で働くしかない人生。
絶望と孤独を抱え、社会に不満と敵対心を持った ということだろう。

ではなぜスコセッシは戦争シーンを入れなかったか?
あくまでも想像ではあるが、戦争だけではなく現代社会においても絶望と孤独を訴える者への寓話性を持たせたのかな?

久しぶりに観てBGMはかっこいいけど、効果音がやたら雑だなと思いけりw
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