もこもも

ロシュフォールの恋人たちのもこもものレビュー・感想・評価

ロシュフォールの恋人たち(1966年製作の映画)
4.8
ロシュフォールに住む双子の姉妹を中心に恋に生きる人々を描いたジャック・ドゥミ監督のミュージカル作品

もう最高!!!最高!!!!最高!!!!!
可愛すぎるー!全部が大好き!
最初のシーンから心を奪われて、
最後のシーンまでずっと奪われっぱなし
心も体も躍りだす素晴らしき名曲の数々、
喜怒哀楽の感情を表現した美しいダンス、
繊細な恋心を描いたロマンチックなストーリー、
ファッションや色彩が可愛いオシャレな演出、
明るく楽しいポップな作風、
余韻の美学を感じるラストシーンなどなど、
公開されたのは大昔やのに新鮮さに満ちていて、
全部のシーンがとにかくオシャレで可愛い
この世界に自分も行ってみたい

素晴らしいミュージカル作品には
やっぱり歌と音楽の素晴らしさが必要で、
この作品はそこがとにかく素晴らしい
ゆったりとした入りからアップテンポになるOPの
『Le Pont Transbordeur』、
キャラバンが到着した時の歌もダンスも素敵な
『Arrivée Des Camionneurs』、
デルフィーヌとソランジュが最初に歌う
『Chansons Des Jumelles』、
マクサンスが理想の女性への想いを歌う
『Chanson De Maxence』、
「なんとナント」でお馴染みのメロディが大好きな
『Les Rencontres』
デルフィーヌとソランジュが祭りで歌う
『Chanson D'un Jour D'été』
言い出したらきりがないくらいの素晴らしい曲の数々に終始心を奪われていた
しかもこの素晴らしい曲たちが幾度か登場することでより大好きになるし、そのどれもが歌い手が増えたり変わったり、歌詞がついたりと違うバージョンになっているところも大好き

素晴らしい音楽と共に映される俳優たちによる
数多くのダンスも素晴らしいの一言に尽きる
バレエを軸にしたダンス力や振り付けも素晴らしいけどそこに加わる演技力がよりダンスの素晴さを引き出していた
この作品を観るとこの作品みたいにもっと日常に音楽やダンスや歌が溢れてほしいって感じてしまう

理想の女性との出会いを夢みるマクサンスが大好き
デルフィーヌとソランジュももちろん大好き
ほんでジーン・ケリーはやっぱり存在感が圧倒的で、画面に何人写っていてもジーン・ケリーに目がいってしまう魅力を持つ今も昔も大好きな役者

フランスという国民性もありすべて登場人物が愛に生きていて、運命や恋愛の美しさを感じる
デュルドの殺人はこの作品の中でも異質で唯一あまり好きじゃなかったけど、それも深い愛ゆえの犯行ということで愛に溺れすぎることの恐ろしさを表現したのかな
それぞれの登場人物のロマンチックな恋の成就を応援したくなるし、それと同時に自分もこんな素敵な恋がしたいって思わされる
デルフィールも言ってたけど"繊細な心"と"ロマン"をずっと持ち続ける男でありたい

デルフィーヌとマクサンスのすれ違いは応援する想いが強いあまりめちゃめちゃ焦ったくて、でも最後にはロマンチックな出会いをするやろうと思っていたら結局2人が出会うシーンはなくこの作品は終わってしまう...
それでも2人が出会えるであろうことはラストシーンから分かって、予想の逆を突かれたけどこの素晴らしい余韻の美学に心を打たれた

あまりに好きな作品やったからこの作品を
視聴後に人生で初めてしたことが2つ
1つは作品が終了した瞬間にDVDを購入したこと
もう1つは作品が視聴してDVDを購入後すぐに二周目の視聴を始め、最後まで観たこと
こんなに素晴らしいと感じる作品と出会えて幸せ
『シェルブールの雨傘』も絶対に観る

「"人生と花 微笑と涙を愛するの"
 "昼と夜 太陽と雨を愛する"
 "冬と風 街と故郷を愛する"
 "海と火と大地を愛せば幸せ"」
もこもも

もこもも