悪魔の棲むYeah

ロシュフォールの恋人たちの悪魔の棲むYeahのレビュー・感想・評価

ロシュフォールの恋人たち(1966年製作の映画)
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色とりどりの衣装とか小道具が洒落てるのはもちろんなんだけども、泣いている人物の泣き顔は映さずに、話し相手に「泣いてるの?」って言わせてこちらに伝えるとか、物語のゆく先だけ示してみせる終盤とか、粋だなと思った。

で、全編陽気な感じで進んでいくのかと思うと、街を歩く兵隊の姿とか、後半に唐突に起こるある事件とか、世の中とか人間が抱え込んでしまった暗い部分も描いていて(でもこの辺は説明的な台詞で進んでいくから粋でもなんでもない)、カットしても成立しそうな作品なのに、こうやって差し込んでくるのは、この監督の作家性なのか、時代背景なのか、不思議だった。