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暗殺のオペラのはなのネタバレレビュー・内容・結末

暗殺のオペラ(1970年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

原作と映画で異なる点として、殺された英雄の死を突きとめようとする人が挙げられる。原作では、英雄の曾孫であるが、映画では英雄の実の息子が謎を解明していく。ただ、封の切られていない手紙や『マクベス』については原作通りに描かれていた。
今回映画を鑑覚し、なぜ英雄は最後に殺されようと決意したのか疑問に思った。タラの町は老人ばかりであまり活気もなく、暗い印象が強い。さらに、最後の方のシーンで新聞が届いていないことが示され、その理由として「この町がないみたいに忘れられることがある」と言われていた。そのため、英雄はタラのような小さな町でいくらファシズムに抵抗したところで意味がないと悟ったのではないかと考えた。ムッソリーニを暗殺しようとしたことがバレてしまい、ムッソリーニ自身も来訪することを中止にしたからだ。ムッソリーニのような有名人を暗殺するなど到底できる訳がなく、小さな町でできることに限界を感じたのだと思う。そこで、タラの町一番の英雄であるアトスがファミストたちによって暗殺されたとでっち上げれば、町全体が反ファンズムの流れに乗ると思いついたのだと私は考える。あたかもファシストたちによって英雄が暗殺されたと見せかければ、反ファシズムの人々は怒りがこみ上げると思うはずだからだ。
ただ、英雄の死後もなお、外世界と隔離されているように描かれるタラの町が印象的だった。線路には草が茂り、列車の遅れもどんどん大幅になっていく。英雄が死んでも世界はそれほど大きく変わる訳ではないことを暗示しているようだった。

話の展開もセリフもカメラワークも全部ゆっくりだから眠すぎた。ムッソリーニ出てたのにうとうとしてたから重要なところを見逃してる気がする。
はな

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