暗殺のオペラのptaleのレビュー・感想・評価

正直に言うと話自体にはさほど興味をそそられなかったが、どこまで深みを感じ取れるかは完全に観る側次第。英雄であることへの固執と個人の思想の揺らぎ。内からも外からもかけられた圧力によって輪郭が消滅していく。物体が凄まじく発色している鮮やかな画面に見惚れる。そしてゾクっとするような町人の気味悪さ‥。高野悦子『二十歳の原点』とどこか重なるところがあるわけです。