昭和12年、1937年の小津作品。
wikiで調べると、この年、日本は中国と戦争を始めたりしているんですね。そんなことを感じさせないコメディでした。
モガ的な装いだったり、女性たちがタバコをスパスパ吸っていたり、ゴルフをやったり、大きなファーを巻いてたりして、この時代にしては、かなり先端をいっている感じに驚きました。
物語は、大学教授の小宮とその妻・時子の元に、ある日、大阪から姪の節子がやって来て、一波乱を巻き起こす…。
ささやかな話を魅力的に見せる脚本、特にラストは語らずとも伝わる演出が光るハッピーエンド。
ポンポンとテンポよく話す、桑野通子さん扮する節子の関西弁と強気の態度もいい。
今じゃ男性が女性の頬を殴るのは御法度だけど、口うるさい妻が尻に敷かれる夫に1発殴られてから、夫の男らしさを見直して夫婦仲が戻る。
なんかいいな〜と思ったけど、昨今は男らしさ、女らしさという言葉を言うことさえNGだから、時代の移り変わりを感じる。