なえ

39 刑法第三十九条のなえのネタバレレビュー・内容・結末

39 刑法第三十九条(1999年製作の映画)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

くそ映画だなぁ。
1999年だとしても、現実と違い過ぎるだろー。精神保健福祉士の私としては、こんな映画に影響されてほしくないと思います。取材はしたんでしょうか?ブラックジャックによろしくを見習ってほしいわ。商業主義なんだろう。この映画の日本はフィクションですといいたいですね。なので、この映画で39条をわかった気にならないでください。
一般の人が精神障害=裁かれない=詐病も可能=悪い法律=39条いらないとなりそうな映画。

まず、核になる最初の事件は、少年法の問題です。なのに、39条へすりかえ(笑)主人公は少年法をさばけよ。

ちなみに、事実は精神疾患や知的障害者でも凶悪事件はだいたい有罪判決でてます。レッサーパンダの帽子の事件とかもね。池田小は詐病で死刑ですね。(パーソナリティー障害はあるけど、心神喪失ではなく判断能力ありって感じだったと思います)


映画に戻りますが、鈴木京香さん。普段は嫌いじゃないのですが、、、この役はキモかったです。

お母さんの顔についた米を食べるとか。
終始暗く、鑑定(なぜ、精神科医でもないのに鑑定してるかも分からない)もめちゃめちゃで、本当にいたら、、、こんな人の思う通りのストーリーにならないね。私の教えて貰った心理学の大学教授は何年と研究を続けても、人の心は分からないといってます。心理学は統計ですからね。
感覚だけでつっぱしる鈴木京香の役。

そして、一番の罪は、39条が必要ないなんて結論に話がむかってることです。一般の人はそういう感覚かもしれないけど、不起訴になった人のイメージが違すぎて(笑)

実際、他害行為で責任能力なしで不起訴になった人と毎日、顔を会わせますが、自閉症で発語がなく、善悪の価値観すら存在してないですね。それでも、批判する方は是非、高度行動障害な方の多い人の施設へボランティアでもしにいってください。

もし、法律がなかったら、彼は刑務所にかぁ。。。刑務官大変だろうなー。刑務所が障害者施設になってしまいますね。刑務官の強い声かけにパニックになるだろうし。怒った所でパニックは収まらないですし。
本人は反省などないです。概念が存在しないんですよね。知的障害者もありますから、IQ測定不能の方ですね。

ちなみに、今は医療観察法などありますけど、昔は不起訴でも、精神科病院から一生出れないと聞いたことあります。
昔の精神科病院は刑務所よりおそれられてたとか。罰で電気ショックとか。宇都宮病院事件とかね。こんな映画みるなら、ルポ精神病棟とかみてほしいな。本ですが。

39条は必要だと思いますよ。
加害者の人権というよりは、刑務所側の理由で。医療刑務所もありますが、今は高齢受刑者多いし、増設してもどんだけ税金がかかるのかという感じで
。すでに、軽い犯罪(冤罪込み)で、知的障害の疑いがある方が多く、刑務所は大変らしいです。(累犯障害者という書籍より)

一般の方が心神喪失で無罪となってると思うような方はだいたい有罪ですね。映画でも言ってたけど、日本では解離性障害で重大犯罪を犯した人の裁判はあまりないんじゃないかな(映画では日本で初と言ってた)
聞いたことないですね。
例えば、悪の教典って映画の先生が詐病してましたが、あんなの精神疾患があったとしても、死刑ですね(笑)

まぁ、役者さんはいい役者なのに、頭の中だけで作られた、下らん、そして罪深い映画だと思いました。
なえ

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