39 刑法第三十九条の作品情報・感想・評価

「39 刑法第三十九条」に投稿された感想・評価

しゅん

しゅんの感想・評価

4.4
銀残しの渋い質感、挙動不審なカット割り、キメキメな構図、かと思いきやぐらんぐらんと揺らして煽る不安、映像すんごく勉強になった。いろいろやってるんだけど、押しつけがましさを感じられなかったのは、申し訳なさそうな喋り方をする小川のおかげかもしれない。このあとに渇き。を観たんだけど、押しつけがましかったなー。
大昔に観て面白かった記憶だけはあったんだけど、内容はまったく覚えていなかったので再鑑賞。

BGMもなく坦々と静かに、でもじりじりと締め付けられるような緊張がある。やっぱり良い映画だった。

グレーがかったような渋い色合いの映像も、映画の雰囲気にあっていてたまらない。銀残しという撮影法なのだと知り、ひとつ賢くなった。
ハルカ

ハルカの感想・評価

3.4
死体がリアルで思わず目を背ける出来。

映像はさすが森田芳光
この人がよく使ってた役者肩越しに仰ぐ空の構図が
閉塞感あって好き。。

刑法39条について是とも非とも言わず
見た人を揺れさせ考えさせる立場をとった
サイコホラームービーなのかと思って見たら

後半は伏線回収中心のミステリーで
最後には刑法39条への持論を
ハッキリ台詞にしたためてた。あれれ。

よく出来た脚本だったけどなんか興醒め。
しかしあの埋められた子の顛末は。


キャスト豪華。

ダサい鈴木京香が新鮮。なんかケイゾクを思い出す。

本筋にほぼ関わらないのに重要に思わされた
岸部一徳の凄み。

対になってる江守徹と樹木希林も喜劇的で良い。


堤真一ってコメディの印象が強かったので
容疑者Xの犯人役が珍しく思ってたけど

以前にもこんな役をしてたことを知らなかった
堤真一の空虚な目と優しげな話し方に
すっかり魅了された。

登場シーンは む、松坂桃李…と呟くくらいの見た目。
そりゃ彼女も人生捧げますわ、なんて。


ガタガタガタ → 登場 は
西洋の悪魔映画の影響でしょうか。
なんか好きじゃない。
りえ子

りえ子の感想・評価

3.3
ここまで若い堤さん初めて観たかも。既に完成されている演技力。素敵です。
精神鑑定の結果判断能力が無いとくだされると刑罰が受けられない事について私もよく「それはどうなのか?」とよく考えていたので、観ていて面白かった。
ただBGMなどは特になく終始静かで淡々と進んでいくから、眠くなる。
Rosso

Rossoの感想・評価

3.6
これもなかなか見応えありましたね。
静かにぞわぞわ核心へ...

堤真一と岸部一徳はこの頃から完成されてるなあ、上手い。
上手いからこそなーんでこれでもかというくらいに台詞が聞き辛いんじゃ。音量相当上げ申しましたよ、字幕が恋しかった...

まあシナリオは期待値よりなかなかどうして良かったですよ。
堤真一演じた男の徹底的に徹底的な様、極めて好き。
最後の公開尋問、刮目でしかない。

しかし裁判における検察と弁護人、お前らはコントかw
特に弁護サイドに樹木希林(いつもの樹木希林スタイル)はやめロッテ、わろてまう

最後のテロップも儚さとやるせなさがドッと押し寄せてきてGJ。

ただ一つだけ ん? と咀嚼しきれなかったところがあるんだよな。
刑法第三十九条に自信ニキはご教示頼む。
【備忘録】

刑法第39条
1 心神喪失者の行為は、罰しない。
2 心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する。

夫と妊娠中の妻が刃物で惨殺されるという猟奇的な殺人事件の犯人として逮捕された劇団員の柴田(堤真一)
おとなしかった柴田が、突然凶悪に変貌したり、法廷でも突然意味不明の言葉を発したのを目の当たりにした国選弁護人は司法精神鑑定を請求する。

精神鑑定人に選任された精神科教授の藤代は教え子の小川香深(鈴木京香)に助手を依頼する。
藤代は鑑定の結果、柴田は解離性同一性障害(多重人格)で、犯行時は解離状態であり心神喪失状態にあったと鑑定する。
しかし香深は柴田の詐病を疑い再鑑定を申し立てる。

柴田は果たして解離性同一性障害なのか?
それとも正常な精神状態の持ち主なのか?

いわゆる どんでん返し系でストーリー展開が秀逸な作品👍🏼
隠されていた謎が明るみになった時、余りの悲しみに心震えます😭

堤真一の多重人格の演技が素晴らしいです
👏👏👏



日本を根底から揺るがしたオウム真理教の教祖松本智津夫。
彼が逮捕された時に弁護士に語った言葉
「死刑を回避するにはもうあの手しかないんでね?」
翌日から彼は狂った演技をしだしたそうです。
そんな彼の死刑が執行されて思い出したのが本作でした...
みや

みやの感想・評価

1.0

このレビューはネタバレを含みます

多重人格者を振る舞う容疑者に対して、心神喪失者の行為は罰せられないと定める刑法第三十九条が適応されるのかを追求するミステリ。

かねてより関心のあるテーマだったので、どういう決着になるのかを楽しみにしていた。
でも、残念ながら内容如何というよりも、わざとらしい演出や演技が、どうしても鼻に付く。
序盤から不快に感じ、それが結局最後まで続いてしまった。
心身喪失者である堤真一だけではなく、他の人達も全体的に嘘くさい。
母娘のご飯粒のシーンとかも気持ち悪かった。
裁判官の裸の意味もよく分からない。
こういう雰囲気の映画はあまり観ないので、こんなものなのだろうか。

1999年の映画なので、もしかしたら刑法についても、いろいろと変わっている部分があるのかもしれない。
これからも考えていきたいテーマであることは変わらない。
精神疾患がある者は軽減や罰せられないという刑法第三十九条に対して考えさせられる映画だった。
二重人格の被告人を1人の精神鑑定人が詐病だと感じた事から話は進展していく。
刑法第三十九条は必要なのか。その法は精神病者を保護するのではなくむしろ人権を奪っているのではないのか。刑法第三十九条について考えさせられた作品だった。
「凶器を突き立てたかったのはこの理不尽な法律に対してだ」という台詞は重みがあった。
あと堤真一の演技がすごい。
sakikas

sakikasの感想・評価

3.5
こんなにずっと「目」を観ちゃうとは思わなかった、眼鏡から色んなもの漏れすぎだろ鈴木京香。

ずーっとひんやり。病院の待合室とか、図書館の学習室みたいな匂いがする映画。
刑法39条:心神喪失者を責任無能力として処罰せず、また、心神耗弱者を限定責任能力としてその刑を減軽する。

精神障害者に対する日本の法的刑罰措置制度に対して問題提起した社会派映画。
「減刑という処置は罪を犯した人に罪を償うという人権を奪っているのではないか」という作中のキャラクターの発言が印象的だった。
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