MegmiTanak

ヨシワラのMegmiTanakのレビュー・感想・評価

ヨシワラ(1936年製作の映画)
3.5
なかなか。全編フランス語にも関わらず、メロドラマとして違和感なく見れた。田中路子の喋る舌足らずな仏語が、なぜか日本人が話す日本語のように繊細な響きとして聞こえたからだろう。歌でさえも違和感なく和を感じる美しき音色。

しかし、いつの時代も外国人の心を掴んで離さないgeisha。他国のそれとは明らかに一線を画した日本のシンボリックな存在として崇められている。確かに国辱かもしれない、男尊女卑的かもしれない。でも少なくとも外国人であるオフュルスは、日本をそして日本女性を”絶対的な美”として描いている。コハルの貫いた一途で強い愛情もまた、儚くも美しい。
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