べ

セーラー服と機関銃のべのレビュー・感想・評価

セーラー服と機関銃(1981年製作の映画)
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再視聴、という事で作品の感想としてやや俯瞰的なアプローチを。
「セーラー服」という記号と「機関銃」という記号の結びつきにはどことなく昨今の日本アニメに通じるものがあると思っていて、例えば、今ではある種のテンプレとも言える「魔法少女」という記号と「死」という記号との結びつきが特に近いように思う。というのも、「セーラー服」や「魔法少女」という可憐な存在に「機関銃」や「死」といったバイオレンスな属性を持たせる事で生まれるギャップや不釣り合いなイメージ、言い換えれば昨今のオタクが好みがちな美少女アニメ像に極めて類似しているからなのかな、と。
少女信仰というか、天真爛漫で可憐な少女に男性的な夢(例えば「銃を撃つ」「ロボットを操縦する」など)を投影するといった日本アニメ的な要素の先駆けとも言える作品と言えないだろうか。
また、インターネットスラングとして「バブみ」という言葉が生まれて久しいが、「少女に甘えたい」といった少女に対して母性を求める様な心理もまたこの作品に描かれており、やはりどこか現代の日本アニメの祖の様な存在であると思えてしまう。
べ