さんばん

天国の日々のさんばんのレビュー・感想・評価

天国の日々(1978年製作の映画)
3.5
兄妹だと偽って旅を続ける恋人同士のビルとアビー、そんなアビーに思いを寄せる牧場主のチャック、そして語り手であるビルの妹リンダ。その背景には彼らの生い立ちや当時のアメリカの情勢など様々な要素がある。
壮大な自然のうち彼らが生活する空間はちっぽけなものだけど、その分密度は濃く、そんな中それぞれの思いが交差し、絡み合っていく。

とにかく映像が美しく、自然の美しさに圧倒された。撮影は主に日の出と日の入り前後の「マジックアワー」と呼ばれる数十分間に行われたそうで、限られた時間にしか現れないその風景は儚く、ため息が出るほど美しい。この画の数々を見ることができただけでも相当な満足感があった。