カネッキーC

地球の静止する日のカネッキーCのレビュー・感想・評価

地球の静止する日(1951年製作の映画)
4.2
非常に面白い。
宇宙人のクラトゥ、地球人超えたレベルの知性あるんだから、もうちょっとこう、交渉上手くなろうよ、が1つ。

宇宙船から出た直後の明らかに緊張感に包まれる中(謎のヘルメット外せや)、胸ポケットから大統領へのお土産出して(胸ポケットから出すなや)、すぐに撃たれる(意外に地球人と同じレベルで銃食らうやん)。病院から秒で逃げ出す(我慢して交渉しろ)。車から出て走って逃げる。(両手上げて交渉しろ)

まぁ、こういったツッコミどころはあるが、少し真面目に考えてもこの作品は面白い。

第二次世界大戦が終わり、直接争うことがない冷戦が続く中、「敵の敵は味方」理論で、「イデオロギー」を矛にして、各国が米ソの代理戦争を繰り広げる。1つの理論として、地球における「国」という枠組み以上に大きな枠組みが不在だからこそ、国単位での「味方」「敵」が出来上がり、戦争が起きている。

では、宇宙人が来たらどうか。国以上の枠組みができ、また、その恐怖を感じることによって、「国」以上に大きな対外的な「敵」が生まれ、地球は一致団結する、そういった理論が生まれる。

最終的に、各国は地球を停止させないために、団結するのか、しないのか、今でも答えを出さずに、「ゴート」が宇宙から眺めているかもしれない。
「クラトゥ・バラダ・ニクトー」!
カネッキーC

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