アトミ

地球の静止する日のアトミのネタバレレビュー・内容・結末

地球の静止する日(1951年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

84点

上空60キロに時速6500キロで飛行中の未確認飛行物体をアメリカ軍が発見。世界中に速報が流れる。
が、人々はパニックにならず日常を送っていた。
が、未確認飛行物体がアメリカワシントンの公園に着陸。人々はパニック。
警察、軍が出動。UFOを取り囲み、野次馬も集まった。
が、2時間沈黙が続く。
と、UFOから1人の宇宙人が出てきた。
彼は「何かの装置」を渡そうと兵士に近づいたがビビった兵士が発砲。装置を壊してしまい宇宙人も左手を負傷し受け倒れ込む。
と、UFOから大型ロボットが現れ、野次馬は逃げ惑い、兵士らはたじろぐ。
と、大型ロボットは顔からビームを放ち兵士らの銃や戦車を次々に溶かして行く。
宇宙人は大型ロボットに攻撃を中止させ、兵士に話す。
「他の惑星の情報を大統領に渡したかった(そのための装置)」と。

宇宙人クラトゥは軍病院に運ばれ、治療を受ける。
大統領補佐官ハーリーは見舞いに訪れ、まずは大統領より発砲したことのお詫びを伝えた。
地球暦で約5か月(約4億キロのご近所。ラジオ傍受で英語や地球の事を学ぶ)かけ地球にやってきた宇宙人クラトゥは全人類、全生命に関わる問題があるとして各国代表者と話したいと要求した。


その頃。
停止中の巨大ロボットや宇宙船を勝手に調べるアメリカ軍。宇宙船に関してはガスで表面を焼き切ろうとしたり、ダイヤモンドドリルで穴を開けようとするが歯が立たない(勝手にするなよ)。

そんな中。
治療する医師達は宇宙人クラトゥは地球人と同じ骨格、内蔵を持ち同じ環境で生活している人間で平均寿命は医療の発達で130歳あること知る。
そして銃弾の傷も持ってた塗り薬で既に治っていた。

ハーリーは宇宙人クラトゥの要求通り、大統領が各国代表に会合を開くことを伝えたがやはり1つにまとまらなかったという結果を持って来た。
ハーリーはまず大統領と話して欲しいと頼んだが嫉妬や疑念を招くゆえ単一国家と会合は開かないと宇宙人クラトゥは断った。

宇宙人クラトゥは今後の判断を決めるため地球人と生活し「地球人の理不尽な行動」をこの目で見たいと願い出たが、病院からは出せないと答えハーリーは病室を後にした。
病室のドアはロックされた。


夜。
病室がもぬけの殻になってる事に気づいた軍は大慌てで宇宙人クラトゥを捜索。新聞、ニュースでも報道。市民達は不安を煽る。

その頃。
クリーニング屋からスーツを盗んだ宇宙人クラトゥは注文書に書かれていたスーツの持ち主カーペンターを名乗り、たまたま目に入った空き室アリのアパートに部屋を借りた。

翌朝。
他の住人と朝食。新聞、ラジオは宇宙人の危険性を煽るニュースばかり。
住人らも「危険な奴」という認識でいたが、ベンソン夫人だけは「いい人の可能性もある」と話した。

ベンソン夫人(未亡人。息子ボビー)は恋人トムとデート。が、ボビーの子守りがいないから困っていた。
クラトゥは自分ね暇だからとボビー子守りを買って出た。

クラトゥはボビーに町を案内してもらう。
第二次世界大戦で戦死した父ロバートの墓参り。沢山の墓に戸惑うクラトゥ。
自分の住んでる場所では戦争がないんだとボビーに説明した。
午後からは映画に行こうとボビーに誘われ、お金のないクラトゥは持っていたダイヤモンドの様な宝石とボビーが持っていた2ドルを交換した。

クラトゥはリンカーン像とその言葉を知り、感動。リンカーンくらい頭のイイ人をボビーに訪ねたところ科学者バーンハート教授(商務省秘書ベンソン夫人の職場近く)を教えてもらう。

2人は宇宙船を見に行く。
軍、マスコミ、野次馬で人集り。
と、たまたまマスコミの「怖いですか?」というインタビューを受けクラトゥは「人の恐怖が理性に勝るのを恐れています。実際私は、、、」と難しそうな話をしたからかインタビュアーは話を切り上げ、別の人を探し出した。

クラトゥはボビーに教授似合いに行こうと提案。2人で自宅を訪ねた。が、留守っぽい。
が、クラトゥはロックを普通に開け「メモを残しておこう」と黒板に書かれていた「天体力学の数式」を修正。
と、秘書が現れ「落書きするな!」と注意。
クラトゥは教授に会いたいと住所を書いたメモを渡した。
秘書は黒板を消そうとしたがクラトゥは「教授が必要とする」と忠告し去る。

夜。
政府関係者ブレイディーがアパートを訪ねた。
丁度ベンソン夫人も帰宅。クラトゥとブレイディーと教授宅へ。

クラトゥは必死に数式を解いている教授とご対面。
教授に式を解くヒントを与え、この理論の検証は「惑星間を移動した事が根拠」と答えた。
クラトゥは自分が宇宙人だと正直に話し、地球にやって来た理由を伝えた。

「地球人が発見した原子力、ロケット実験。これは行く行く他の惑星を脅かすことになり、致命的な危機を招く。が、解決策はある。が、それを関係者全てに伝える必要がある。あなたしか頼れない。それでも無理ならニューヨーク壊滅等、力ずくでわからせるしかなくなる」と。

教授は自分が各国の科学者やあらゆる分野の指導者を集め「地球の危機」を説明する(そうすれば国民に伝わる)と約束。
が、まずは誰も傷つけずに宇宙人の力を見せつけるべきだと提案。クラトゥは賛同。明日昼にそれを実行すると約束した。

夜。
ベンソン夫人は政府関係者が訪ねてきた事でクラトゥに不信感を抱きはじめる。
トムもクラトゥにボビーが懐いているためベンソン夫人との距離が縮まってる事に嫉妬し始める。
で、ボビーをおいてまたデートに出かける。

クラトゥがボビーに部屋の電球が切れたからと懐中電灯を借りにきた。
その時にボビーが遊んでいた列車模型を見て「レールのない列車もあるぞ。また朝話そう」と言って部屋に帰ったクラトゥ。
その列車の事が気になり部屋を出たボビーはクラトゥの部屋に明かりがついているのを目にする。
クラトゥはアパートを出て行き、おかしく思ったボビーは追跡した。

クラトゥは宇宙船着陸現場へ向かい、入口にいる軍の監視を隙をついて巨人ロボットに懐中電灯で合図を送る。
と、巨人ロボットは動き出し、入口にいる2人の軍の警備員を気絶させた。クラトゥは宇宙船に乗り込む。
それを見ていたボビーは恐ろしくなり逃げる。

ボビーは帰宅したトムと母にクラトゥが宇宙船に入ったことを話すが信じて貰えない。
トムはクラトゥの部屋を訪ねたが留守。
と、ダイヤモンドが落ちていたのでパクってベンソン夫人に見せる。ボビーも2ドルと交換したと2つ見せた。
とりあえずカーペンターは何やら怪しいと3人は感じた。

翌日。昼。
クラトゥはベンソン夫人が働くオフィスに話があると訪ねてきた(今朝クラトゥはボビーから話を聞いた)。
クラトゥはベンソン夫人に頼み事をする前に自分の事を正直に話そうとしたが、突然の停電でエレベーターに閉じ込められる。
クラトゥは「30分はこのままです。世界中の電力を止めました。ボビーの話は本当です」と説明した。

町では自動車やバイク、全ての電力機械が停止。
人々は混乱し宇宙人の仕業だと恐怖した。
が、病院や飛行機等は問題なかった。
大統領ら非常事態を宣言。

その頃。
トムはダイヤモンドを鑑定。
宝石商は見た事もないダイヤモンドを高価で買い取ると申し出たがトムは断り店を出た。

そんな中。
全てを話したクラトゥ。
今夜の集会(教授が段取り)に参加するまでは捕まることはできない。失敗すれば地球は終わりだとボビーの話を他言しないことをお願いした。
が、トムも知ってる事を思い出し、オフィスにTELするも見つからなかった。

そんな中。
この一件で軍はクラトゥを見つけ次第殺す事を決定した。
戒厳令がしかれ人々はワシントンから出れなくなる。

そんな中。
トムがオフィスに帰ってきた。
秘書はベンソン夫人からの大事なTELがあったと伝えたが「宇宙人の件で国防総省にTELが先だ」ど指示した。
と、ベンソン夫人登場。カーペンターの事は他言無用でとお願いしたが、トムは聞かない。説得したがトムは「有名人になれる!そんな俺と結婚できるんだぞ?」と拒否。ベンソン夫人はトムとの婚約を解消すると言い残し出て行き、トムは国防総省からのTELにアパートの住所を報告した。


部隊がアパートに向かう。
が、ベンソン夫人が一足先にタクシーでクラトゥを連れ出した。
が、目撃していた近所のガキがタクシーで出て行ったと話し、隊長は後部座席に男女が乗るタクシーを探せと通信。直ぐに見つかりナンバーも確認。どこへ向かっているのかを追跡される。
それに気づいたクラトゥとベンソン夫人。
クラトゥはもし自分の身に何かあった場合はゴート(巨人ロボット。クラトゥに何かあった場合暴走し地球を破滅させる力あり)の元へ行き「クラトゥ・バラダ・ニクトー」と言えと伝えた。

もう少しで教授宅だったが道路は封鎖されており、タクシーを降りて逃げるクラトゥは射殺された。
ベンソン夫人は宇宙船へ向かう。

その頃。
強化プラスチックで拘束されていたゴートが強化プラスチックを溶かし、護衛をビームで消滅させた。
ベンソン夫人到着。
恐る恐る近づき呪文を唱える。ゴートはベンソン夫人を抱きかかえて宇宙船に乗り込み、操縦室に閉じ込めた後、宇宙船を降りどこかへ行ってしまう。

部隊はクラトゥの死体を警察署に運び、見張りを立て留置した。
ゴートが現れ、署の壁を溶かしクラトゥの死体を抱きかかえ宇宙船へ運び、治療を始めた。

そんな中。
宇宙船前で教授の集会が開かれようとしていたが軍隊長がやって来て中止を促した。

その頃。
クラトゥは生き返った。
が、これは少しの間(どれだけかは不明)だけ延命できる装置らしい。

その頃。
外で教授は軍の命令に従うしかないという説明を参加者に始めていた。
と、クラトゥ、ベンソン夫人、ゴートが宇宙船内から登場。

クラトゥは「地球人同士が争うのはどうでもいいが地球外にまで暴力を拡大した場合、治安維持のために作られたゴートが地球を燃え殻にしに現れる。我々と平和に暮らすか暮らさない(消滅)かの二択しかない。返事を待つ」と言い、飛び立って行った。





というお話。
核ミサイルや戦争批判メッセージを含んだ作品だけど「バカは死ななきゃ治らない」的な方のが強めに感じれるから好き。

大人が子供(未熟)や自分より下に見てる者(バカ)に対して罰を与えて(作品では『停止』のみだがラストには脅迫)理解させるってのは理にかなってるのかな?なんて感じちゃうが人間は今現在でもそうやって生活(それを正しいと考える→しつけ等)してるからね。
やっぱり死ななきゃ治らないんだと思うよ。
アトミ

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