ぼびっと

ジェイコブス・ラダーのぼびっとのレビュー・感想・評価

ジェイコブス・ラダー(1990年製作の映画)
5.0
ベトナムにて突如起こった銃撃戦、仲間が次々と死ぬなか、主人公、ジェイコブも腹に銃剣を受け…
時は流れて穏やかな生活に戻っていた主人公の元にをベトナム時代の戦友が訪ね、謎の幻覚に悩まされていると打ち明けるが、彼は間もなく車内で謎の死をとげてしまう。主人公もじょじょに同じような幻覚に悩まされるようになり…

ホラーゲーム「サイレントヒル」の、絶望感、怪しくおぞましい強烈な世界観の元ネタとなっているカルト映画です。

主人公ジェイコブが度々悩まされることになる幻覚が本当に強烈で不気味でぞくっとします。
果たしてこの幻覚は単なる夢なのか、それとも…という、終始一貫した不安が、ラストのオチと相まって絶妙に暗い気分にさせられます。
ティムロビンスには、「隣人は静かに笑う」といい、本作といい、暗い気分にさせられっぱなしです…
ジェイコブズラダーのラダーとは、階段という意味ですが、この作品は死をみつめ受け入れるというテーマに基づいているのだとか。中盤からオチがわかるまでは、優秀な反戦映画かと思わせましたが…このオチに納得いかない方の気持ちは、それはそれでわかります(笑)
息子役で出ているマコーレカルキンも天使のような儚さと可愛さです!
好き嫌いはかなり別れるとは思いますが、漫画バナナフィッシュのようなネタの中盤の展開も、そこからのまさかのオチも含め、大好きな作品です。