キネマ寸評

死霊のえじきのキネマ寸評のレビュー・感想・評価

死霊のえじき(1985年製作の映画)
5.0
オリジナル脚本はLand of the deadに託すとして、資金難でもこのスケールで充分なロメロ節を表現した。主要キャストの少なさ、ローズのキレキャラ、超控え目アンプラス、ヘリ、黒人、白人女性。バブというゾンビ史に残るキャラ。言ってみればDawnの時のヘルズエンジェルと穴蔵で同居するわけで、ここにストーリーとしての進化も果たしている。時勢柄、核戦争ネタからのシェルター避難も当時は説得力があった。ちょっと行くとゾンビと会えるかなり危険なその環境が、また別次元の閉塞感を演出。自身のゾンビ生態学を学術的な演出で丁寧に補完している。冒頭街で拡声器で呼んだらゴキ的にジャンジャンゾンビ出てくる戦慄。後半はセルフパロディだがメイクのレベルが上がりすぎて、喉笛の高音とかいちいちリアル。前作との時系列でセットで観たい名作。この後にLandも観るとゾンビワールドが広がる。
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