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「死霊のえじき」に投稿された感想・評価

BOB

BOBの感想・評価

3.8
ジョージ・A・ロメロ監督、ゾンビ3部作の最終章。

ゾンビで埋め尽くされたマイアミ🐊。科学者や軍人からなるある小さな集団が地下施設でサバイバル。

"Choke on 'em!"

個人的に3部作の中で一番楽しめた。世紀末になっても争い合う人間たちのドラマ、緊張感のあるサバイバル劇、肉の描写が生々しい美術と、どれもパワーアップしているように思えた。

ゾンビとは傲慢な人間に対する神からの天罰だという考えが興味深かった。ゾンビを飼い慣らそうとする科学者をフランケンシュタイン博士と名付けていることからもそれが見て取れる。

オープニングシーンとラストシーンのゾンビの手が襲いかかる絵がインパクト大。

"We're bein' punished by the Creator. "

SALUTE

495
ヒチ

ヒチの感想・評価

3.5
前半のフラストレーションを快感に変えるバブ様の敬礼に感涙。ありがとう...。
rage30

rage30の感想・評価

-

このレビューはネタバレを含みます

地下施設でゾンビの研究をする人間達の話。

舞台となるのは、ゾンビから隔離された地下施設。
それ故にゾンビはほとんど登場せず、施設に住む人間達の対立が主に描かれていく。
「一番怖いのは人間」とは、ロメロ(ゾンビ)映画に通底するテーマだが、本作はそれが最も前面に出た作品と言えるだろう。

差別的で侮蔑的な発言を繰り返す軍人ローズに、人間的な倫理観を失ったマッドサイエンティストなローガンと、ゾンビ以上に恐ろしさを感じさせるキャラクターが印象的。
特にローズら軍人達のホモソーシャルな関係性に着目し、主人公を女性に設定する辺りは、ロメロ監督の先見性を感じさせる。

その他、ゾンビの造形やスプラッター描写に関しては、前作以上にレベルアップしているし、人間と心を通わせるゾンビが登場するなど、新機軸も用意されてる充実ぶり。
予算の都合で、ゾンビとの戦いが大幅にカットされたというが、そうしたゾンビの恐ろしさもしっかりと描けていれば、本作のテーマをより深く描けていた事だろう。

完全な形で制作されなかった事は悔やまれるが、不完全だったからこそ、その先を目指して、多くのゾンビ映画が作られ続けたのかもしれない。
ゾンビ映画の新たな可能性を指し示した本作は、ゾンビ三部作の終わりであり、始まりでもあるのだ。

このレビューはネタバレを含みます

『コレもロメロやでな映画🎬』

《ストーリー》
科学者勢数人と軍人勢数人が
地下に避難している。

ゾンビを研究して、現状を打破したい研究班
vs
目先の実益を見せてみろな軍人で
地下は混沌としていた。

物資も、余力も尽きてきたため
一触即発な空気になっている。

ちょっとしたミスから一気に、バタバタと人が死に、バタバタとゾンビが押し寄せてきて。。。

主人公の女性と、パイロット、通信部のおじさん

が何とか生き残って?終わります。

《感想》
コレもロメロか!!!笑

え?

えぇ??って箇所が存分にあり、
終始ツッコミ所があって面白い!笑


ラストも
えぇぇええ??給油は!?!?笑
ってなって面白かったです😌笑
密林レンタル。どうもロメロには中毒性がある。というか『マーティン』(1977)から『ザ・クレイジーズ』(1973)に遡ったらハマってしまった。

なんといえばよいのだろうか。なんといっても、まずはハンドメイドでオールドスタイルな映像がよい。この映画のオープニングなんて抜群だ。わかっていても飛び上がってしまう仕掛け。それも手作り。

今流行りのCGだった悪くはない。でもロメロの仕掛けには味がある。チープなんだけどギョッとさせる。写っているものは実物。その実物が「おぞましいもの」(アブジェクシォン)を装うのだけど、実物には実物なりの力がある。

だって、あの白い壁から突き出してくる手のひとつひとつは、たとえ夢の中のゾンビを装うものだとしても、実際には生身の人のもの。そうだとわかるからチープなのではなくて、チープなりに人のリアルがそこにあり、そのリアルが映像に力を与えてくれている。

さすがに後半のスプラッターには生身の人はつかえないとしても、そこは大御所となったトム・サヴィーニが腕を振るってくれている。なんの肉だか、なんのソウセージだかわからない代物のリアルが、ゾンビに貪り食われるプリプリのリアルの依代となる。

依代はあくまでも代理なのだが、それなりの格式がなければ代理は務まらない。ロメロ&サヴィーニの映像にその格式があるからこそ、ぼくらは嘘だとわかっていながらも、あの臓腑のおぞましさに目を背けてたくなり、目を背けようと思っても、凝視してしまうほかないというわけなのだろう。

それから、すばらしかったのがシャーマン・ハワードの演じるゾンビの「バブ」。人間を襲わないように躾(しつけ)られたゾンビなのだけど、人間の記憶を宿しており、本に見入ったり、ベートーベンに聞き入ったり、あげくは軍隊式の敬礼までしてみせる。

その「バブ」(Bub)というのは「おい、お前」のような荒っぽい呼びかけの言葉。そんなふうに呼びかけられても大人しくしているヤツという皮肉を込めた名前。もちろん大人しいのには理由があるのだが、そんな理由よりも見事なのは、このバブの立ち姿であり、人だったころの記憶を引きずる表情であり、さらには拳銃の打ち方さえも覚えている身体なのだ。

シャーマン・ハワードの演技は、おぞましさがコミカルに触れながらそれを超えてゆく様の輪郭をとらえて見事。空虚なのだけど、ぼくらがそこに哀愁さえ読み込めるのは、彼の見事な立ち姿があるから。ほとんど英雄的なその背中のシルエットには、思わず拍手したくなってしまった。

なるほどこの「バブ」が、『サバイバル・オブ・ザ・デッド』(2009)で馬にのって走り回るゾンビのジェーンへと繋がってゆくわけか。


p.s.

ロメロの初期の作品を見るときに感じるものって、アレッサンドロ・ブラゼッティの初期の作品に感じるものとすごく似ているな。

どういえばよいのかわからないけど、それはたぶん、子供のように嬉々として、映画の表現を楽しんでいるところと、知的な大人として世界を批判的にとらえようとする意思があるところなんだろうな。

p.s. 2

これで「生きている死者」の三部作が完結。最初は1968年の『生きている死者の夜 Night of the living dead 』。10年後の1978年には『死者の朝 Dawn of the dead 』(邦題は『ゾンビ』)。それから7年後の1985年に公開されるのが本作『死者の昼 Day of the dead』(邦題は『死霊のえじき』)。

ようするに「生きている死者 the living dead 」たちは、「夜 Night」に目覚めて一軒家を襲うと、「朝・夜明け Dawn」までにはショッピングモール/世界を飲み込み、ついには「昼 Day」の世界に君臨して人間を地下へと追いやってしまう。

ゾンビをコントロールしようとする科学者は、どこまでも科学者としての狂気に駆られる。その研究を支えるはずの軍人は、どこまでも軍人としての無知と力に訴えるようになる。そして、どちらもそれが運命かのように、死者たちに飲み込まれてゆく。

かろうじて生き残るのは、科学者グループの唯一の女性にして、もっとも科学的な思考をする科学者でもあるサラ(ロリ・カーディル)。軍人からは見下げられている黒人ヘリコプターパイロットのジョン「フライボーイ」、そしてアル中の無線技師ビル。そんな「はぐれ者」だけが、ゾンビの波が及ばない孤島・楽園(?)に到着する。

孤島・楽園の砂浜で、サラはカレンダーをつけ始める。11月4日に印がはいる。そういえば冒頭でもカレンダーが登場していた。あれは10月にすべて赤いペケ印が入っていた。そしてカボチャ畑の写真。くり抜いて死者のマスクをつくるあのカボチャなのだろうか。楽園のカレンダーには写真はない。ただ、黒いペケ印が入るだけだ。

そこに流れるのが「The World Inside Your Eyes」という曲。日本語にすれば「あなたの目の中の世界」となるのだろうか。その歌詞はこうだ。

♪あなただけ、わたしだけ
♪ほかには誰もいない、わたしたちだけ
♪それが運命
♪プラント*は作られた
♪それが今、変わってしまった
♪だれが正しいのでなく、誰が悪いのでもない
♪生命はただ再編するもの
♪わたしたちにできるのはただ理解につとめること
♪わたしにできることはやった
♪わたしの未来はあなたの手のなかにある
♪だからこの心を、この魂を、この愛を、この命をつかんで
♪(トゥナイト)
♪ベイビー、強く抱きしめて
♪あなたの目の中の世界に連れていって
♪(トゥナイト)
♪あなたの目の中の世界に連れていって
♪(その目の、その目の、その目のなかへ)
https://www.youtube.com/watch?v=HvQpcIIlmK4
https://music.apple.com/jp/album/the-world-inside-your-eyes-feat-john-harrison/635002917?i=635003078

* プラント Plants というのは、「植物」でもあり「工場」でもあるのだけど、ここではたぶんゾンビたちのことなのだろう。そう思いながら訳してみました。

p.s. 3
サラを演じたロリ・カーディルのインタビューが面白い。ロメロは彼女の舞台での演技を見てキャスティングしたのだという。だから脚本は彼女を想定した当て書きになる。ここにあるのは、いわゆるホラー映画のスクリームクイーンではない。「銃を持った女性」という新しいホラーのヒロインなのだ。

https://crypticrock.com/interview-lori-cardille-of-day-of-the-dead/

時代もあったのだという。リドリー・スコットの『エイリアン』(1979)に登場するシガニー・ウィーバーなどは、新しい女性像の先駆け。その延長線上にサラもいる。そもそも、サラ Sarah とは古の女王に由来する名前でもあるはずだ。なるほど、身長もあるし、舞台で強烈ない印象を残したというロリが選ばれたわけだ。ゾンビ到来のなか、それでも人間世界を率いる女王にぴったりだったというわけだ。

ロメロの映画に登場する女性たちというのは、おもしろいテーマかもしれない。ゾンビによって世界がスーパーフラットになったとき、それまでのマジョリティやマイノリティーも区別がなくなり、社会的なステイタスは再編成される。そこであの「はぐれもの」たちが、見えなかった人間性を発揮することになるわけだ。
風月

風月の感想・評価

-
脳筋クレイジーアーミーどもVSマッドサイエンティストでめちゃくちゃストレスをかけられる鬱展開。音楽やキャラクターなどがちゃんと80年代にアジャストされていて娯楽性が強まっている。特に演出が脅かしに来てる。グロも強烈になってきた。あと幻想というか夢の描写が良かった。
何より3分の2ぐらいストレスフルな物語を観せられ続けてから終盤一気に爆発させるのが最高すぎる。そしてまたクライマックスで泣いてしまった…。あんなの分かりきってるけどかっこよすぎるぜ…!ロメロ三部作ハズレ無し。最高だぜ。
i love the meanings behind this movie.

このレビューはネタバレを含みます

🧟‍♂️死霊のえじき🧟‍♀️
〜コロナ禍の今こそ見よう〜

世界がゾンビパンデミックでどえらいことになり、人類がほぼいなくなった状況で、軍人と科学者と技術者が地下でケンカします😀アホだね

ロメロのゾンビ三部作の中では最も内臓ドバドバ、血液ギュバギュバ、スーパーマッドサイエンスな作品です😀乾き切ったゾンビのくせにやたらと中身はジューシーなのがいます。オススメですが、グロ耐性を上げてから見ましょう。そのかわりアクション性は前作よりも低めですね。

登場人物たちは仲も頭も悪いので、人間の愚かさや性質について嫌でも考えさせられます。地下に閉じ込められた人間どもの末路を見て、家に閉じ込められた我々の行く末を考えましょう。

⚠️以下ネタバレです⚠️

🎬「人間って本当に仲良くできないんだなあ」とつくづく思いました。いろんな価値観を持った人間がいて、それぞれがそれぞれの主張を通そうとして争いが起こる、正に社会の縮図です。

⚫︎他人を威圧して支配しようとするアホ(ローズ大尉)
⚫︎下品なアホ(部下のスティール)
⚫︎自分のやっていることにしか興味がないアホ(ローガン博士)
⚫︎人の心配をはねのけて彼女を乱暴に扱うアホ(ミゲル)
⚫︎自分の仕事だけやっていれば他はどうでもいい奴(ジョン)
⚫︎とくに現状を変えようとはしない酒呑み(マクダーモット)
⚫︎単なるアホ(バブ)

サラはこいつらをなんとか協力させようとしますが、まったくうまくいきません。そりゃあそうです。ジョンやマクダーモットをはじめ、助手のフィッシャーなど、比較的まともな人もいますが、だいたいが自分のことしか主張しない迷惑な奴らです。サラもそれにイラついてよくない態度をとることもあります。見ていて呆れます。

しかし、嫌でも自分の人生の人間関係を思い出させられました。ローズ大尉やスティール、ローガン博士、ミゲルのようなクズが沢山いて、大いに迷惑させられてきました。会う度に傷つけられましたね😢「なんで仲良くしようとしないんだろう」と何度も思ったものです。

かなり前、初めて本作を見た時は「ゾンビの続編としては期待外れだが、案外おもろいで!😆」でした。しかし今見ると感想が全然違いましたね。
「価値観の違う人間同士はどうしたって分かり合えないんだから、お互いに傷つけ合わない距離をとって上手に生きなあかんで」と言われているようでした。

🎬距離をとらなければいけないにもかかわらず、地下にぶち込まれて、物理的にも精神的にも強制タンデム飛行状態。さらにわけのわからん未知の恐怖に脅かされてストレスMAXです。殺し合いになるのもうなずけます。

「いろんな人間と密な状態でストレスを受け続けたらあかんで」ってことがよくわかります。人間ってストレスに弱いですよね。本来ならローズ大尉だってあそこまで狂った人限ではないと思います。

コロナ禍の今なら説得力がメガ盛りですやね😀

🎬そんな中にも希望はあります。

「大発見だ。俺たちはいい人間だったんだ。」というセリフがめちゃくちゃ気に入りました。

あんな状況だと皆がみんなクズみたいな行動を起こしますが、全員が本当のクズじゃない、良い人間だっています。

いや「ドロドロの悪い自分の中から良い部分を見つけ出して引っ張り出してあげることが大切なんだ」と強く感じたセリフでした。

ゾンビが迫ってきても、上手に距離をとって、輝く自分を見つけ出し、南国のような楽園を見つけてのんびりリラックスしましょうね。
※U-NEXT HDニューマスター版にて鑑賞。

ダリオ・アルジェントが制作から降りて資金面で苦労したみたいですが、めちゃくちゃ面白いじゃないですか‼

トム・サヴィーニによる特殊メイクも到達点に達してますね。

やはり「生みの親」は格が違いますわ。
ASA

ASAの感想・評価

3.6
ゾンビが蔓延した世界からストーリーが始まるからシェルター内の人間のやりとりがメイン
終盤にしっかりゾンビパニックも描いてるのはさすがロメロ
この映画で1番の目玉はゾンビを飼い慣らすこと。悪党にとどめを刺す痛快なシーンは皮肉の一言である
ゾンビ映画にしてはラストも綺麗に締めくくってる
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