Kumiko

過去のない男のKumikoのレビュー・感想・評価

過去のない男(2002年製作の映画)
4.5
アキ・カウリスマキ作品、(今の自分と)かなり波長が合っているのか、今のところどれを選んでもいいため息をついて観終わってる。

みんながみんな無表情ゆえ、一種のミッフィーちゃん現象が起きている(=自分の好きなように感情を読み取れる・想像の余白がある)ゆえに満足度高く感じるのだろうか、と分析してみる。

贅沢とはいえない生活をしていても、困っている人には迷わず手を差し伸べる、それも恩着せがましくなく。

・「金曜だからディナーに行くぞ」と連れて行く先は困窮者向けの炊き出し
・舌足らず?歯抜け?の敏腕弁護士
・従業員の給料のために銀行強盗をする男
・救世軍のディーバ(すごみのあるご尊顔)
・日本パート(寿司・日本酒・クレイジーケンバンド)

名言の宝庫じゃないか
「礼には何を?」「おれが死んだら情けを」
「8×8は?」「61」「72だ」
「人生は後ろには進まない。進んだら大変だ」
「音楽が人を殺した例はないわ」
「愛しあってくれ 自分を愛するように」

ここでもマッティ・ペロンパーの写真あり

私が今後ワンちゃんをお迎えすることになったなら「ハンニバル(食人鬼)」と名づけたい。パルム・ドック賞も納得の名演。
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