"荷造りを手伝ってくれ。" 過去なし男
"荷物などないわ。"イルマ
"だからだ。ただ座っていよう。"過去なし男
不思議な感覚の作品。言語化が難しいんだけど…。雰囲気はフワフワやんわりしてるのに。描かれている内容自体は、わりとハードといいますか。
人生において大切なのは、細かく具体的な置かれている現状やステータスよりも…"情緒"に対するハートの機微を、いかに繊細に感じながらもおおらかに受け入れられるか。なのかなぁと。
辛く過酷で残酷な現状ばかり目を向けると、心は荒んでいき疲弊していくばかりだけど。そんな現状の中にも、心を潤わせてくれるモノがあるの。それが、人の温もりではないのかな。
"過去のない男"にとって、記憶とは本来は彼のアイデンティティだったはずなのね。人は経験の積み重ねにより、その"人"が形成されていくものだと思うから。だけど、記憶がリセットされたことにより。人が丸裸にされると、そこに残っているのは心でしかない。そこで見えてくる心の機微もまた、その人のアイデンティティなのよね。
その人が事象に対して頭ではなく心でどう感じて、どう行動するのか。そんなものが、繊細な感覚で描かれていた気がするのね。
人の温もり。それは、それぞれの利己的な打算ではななく。誰かと誰かが、一つのことに対して心を共有することなのでしょうか。
ボクは誰でもなくなった
そして ボクはボクになれた
心を目覚めさせてくれるのは
アナタの温もり
ハンニバルたん…めためた可愛いおすなぁ〜ん。
Cast(役者·キャラ) 3.5
Story(物語) 3.5
Architecture(構成) 3.5
Picture(画) 3
Acoustic (音) 4
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