もっちゃん

レオン 完全版のもっちゃんのレビュー・感想・評価

レオン 完全版(1994年製作の映画)
4.9
噂に違わぬ名作!ほぼほぼ完璧な出来栄え。
脚本、キャラクター、ドラマ、エンタメ性、全てにおいて文句のつけどころがない。
(音楽は雰囲気あったけど初見ではそこまでハマれなかったな、そこだけ少し残念)


節目の400作目のレビューに計らずもとんでもない作品を拝んでしまいました!


まずクライムアクションという見易さが敷居低くて良き。
1994年と少し古い作品であり、名作との評判から小難しい印象を受けてましたが、むしろエンタメ寄りでその面白さはまるで、腕利きの殺し屋として登場するジャン・レノに脳天撃ち抜かれたかのような衝撃。

麻薬組織の殺人に巻き込まれ弟を殺された少女の復讐劇というのも魅力的なストーリーラインです。


そして何と言っても物語を彩るキャラクターの存在感。

圧巻なのが12才の少女≪マチルダ≫。演じるは公開当時13才のナタリー・ポートマン。
『スターウォーズ』シリーズや『ソー』シリーズで見せた彼女の美しさに異論を唱える人はいないと思いますが、
ある意味、今作での美しさが一番神がかっているかもしれない。

この頃からパーツのバランスが完璧で、13才にしてその顔立ちからは"天使の悪戯"とでも言えばいいのか、反道徳的な色香が放たれています。これには思わず息を飲んでしまうほど。
と思えば、≪レオン≫とゲームで遊ぶときなどは無邪気で純粋無垢な笑顔を振りまいたりもする。

マチルダの年齢を考えると、恋愛感情を抱くなど禁断の行為ですが、この表現の振り幅に充てられたら理性的な判断など誰ができるでしょうか。まさに作中に出てくるドラッグのような存在。13才にしてこれほどまでに犯罪の匂いを漂わす少女など見たことありません。


この≪マチルダ≫と対照的なキャラクターが彼女を救い共に生活するようになるジャン・レノ演じる≪レオン≫。
19歳から殺しの世界に身を置き、その殺し屋としての腕は熟練の極みに達している反面、精神年齢が成長していないのは彼のルーティンや時折見せるおどけた表情から見て取れます。
マチルダと一線を超えないところを見ると本当に彼女のことを大切に想っていることが伝わってきます。(超えてもええんやでと内心思ってます笑)

このふたりの年齢差から禁断の関係というイメージが先走りますが、生きるためにお互いを補い合うキャラクター像になっており、ただの恋愛関係だけではないところが本作の物語に深みを与えているように思います。


また、敵役となる≪スタンスフィールド≫のキャラ造詣も憎い。
その行動や表情で内に宿る狂気を演じ切っています。ドラッグの独特の決め方、クラシック音楽の指揮、シャイニングばりにカーテン開けて、怖さしか感じない笑顔浮かべて、Everyoneと叫ぶ。いやぁ、絵になるシーンが多いこと。


演出面も素晴らしく、
光と闇を用いて何が起きてるかを説明するシーンは見事。
マチルダがドアを開くのを祈りながら待つシーンやラストのレオンが建物から外へと歩いていくシーンなんかは特に印象深い。


ナタリー・ポートマンのあまりの悩ましさにスコア5点つけてた時期もありましたが、
エンタメ寄りで普遍的なメッセージ性が薄いかなと感じ、スコア4.9にしてます。