珍カルメンのadeamのレビュー・感想・評価

オペラとして有名な題材をチャップリン流に解釈した短編。
この時期の作品はギャグありきではなく、ストーリーの中に笑いを作るスタイルに転換を図ろうとしている点でキャリアにおける分岐点として重要に思えますが、今作に関しては物語ることに心血を注ぐあまり、笑いどころに欠けて物足りなかったです。
報われない恋というチャップリンらしい要素が見られるのも良かったのですが、後の長編作品と比べてしまうと悲劇と喜劇のバランスや絡み具合が今ひとつに感じてしまいました。