歌子

祇園の姉妹の歌子のレビュー・感想・評価

祇園の姉妹(1936年製作の映画)
3.8
溝口健二版の「祇園の姉妹」は、何というか当時としては画期的なウーマンリブ傾向のある作品のような気がします。
そして山田五十鈴さんののあどけないながらも、商魂たくましい芸者の生きざまが生き生きと描かれて、「必殺仕事人」でしか知らなかった山田さんのずば抜けた演技力を初めて感じることができました。単なる馬ずらじゃないんですね~
金の出てくる旦那ならどんどんパトロンにしていく、価値のない男は見限っていくドライさに胸のすく思いです。
祇園の路地の薄暗さにわずかに差し込む陽光がまた粋な場面描写でした。白黒ながら美しい作品です。
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