えッティ

祇園の姉妹のえッティのレビュー・感想・評価

祇園の姉妹(1936年製作の映画)
3.7
まず第一に、セリフが聞き取りにくい。
昔の言葉は 全く知らない。プラス、あの時代で しょうがないことであるが、改めて 音が聞き取りにくい映画はきついことを知った。

のに、面白かった。

冒頭のカメラの横移動。ズーム。
それがあるのに、
会話シーンでは カメラを固定のまま動かさず、謎のつまらなさが演出されていた。

なぜだ?
なぜ カメラを動かさない?
これじゃ ドッキリの隠し撮りを見てるような気分で見続けなきゃいけないじゃないか。
なぜだ?

その答えが、最後のシーンで分かった。

生きるために 人を欲す姉。
生きるために 金を欲す妹。
その2人の それぞれの行動。
結果、
姉は心が傷つき
妹は身体が傷ついた。

そんな今。
そんな世界への 心からの訴え。
その時に、カメラは一気に顔めがけてズームしていった。

前振りか!
今までは 前振りだったのか!

してやられた。
素晴らしい。
えッティ

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