胃潰瘍のサンタ

霧の旗の胃潰瘍のサンタのレビュー・感想・評価

霧の旗(1965年製作の映画)
3.9
出発点と着地点がちぐはぐな、いつもの松本清張。「左利き」をキーに、自然と大塚弁護士の視点で観てしまうよう誘導する橋本忍脚色がさすがの名人芸だ。
倍賞千恵子がこんな妖艶な魅力を出せるとは知らなかったし、山田洋次がこんなノワール的なカッコいい映像を撮れるなんて全然知らなかった。足音だけが先行する演出なんかはとても良い。何でこういうサスペンスものをやらなくなってしまったのか。