碧翠

霧の旗の碧翠のレビュー・感想・評価

霧の旗(1965年製作の映画)
3.3
山田洋次監督 第6作
原作 松本清張

頭のおかしい女を倍賞千恵子が怪演
倍賞千恵子って言えば優しいけど芯の通った美しい女性を演じる事が多いと思っていた

掻い摘んであらすじを言えば…
弁護料を払えず弁護士を逆恨みして復讐する狂ったエグい女の話

地元熊本で兄が無実の罪で捕まった、妹(倍賞千恵子)は東京の有力弁護士に弁護を依頼するも弁護料が支払えず断られる
後に兄が病気で獄死、殺人犯の妹として蔑まれた妹は上京してホステスに
(弁護士は妹から手紙を受け、不憫に思い独自に調査を重ねていた)
ひょんな事から弁護士の愛人と共に殺人現場に居あわせる
殺人現場から証拠品を盗む妹 愛人は逮捕
妹の証言と証拠品無いと無罪は証明されない
妹は偽証し弁護士の名声は地に落ちる
挙句の果てに証拠の品を渡すと弁護士をおびき出し酒をたらふく飲ませて強姦されたと偽証する
結局、弁護士は犯罪者に仕立て上げられ弁護士も廃業

「弁護費用は一生かけても支払います!」なら理解出来るけど「貧乏人は死ねってことなのか!」と逆ギレするのは理解出来ない

そんなに大切なたった1人の肉親の兄ならほうぼうから借金でも出稼ぎでもして金を作ればよかった
それも兄は死刑ではなく病死なので弁護士が恨まれる筋合いが無い
それに教師の兄はそんな逆恨みの復讐なんて望んでないと思う

疫病神(逆恨みの女)に取り憑かれた弁護士がただただ可哀想な映画
碧翠

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