たんたん

潜水服は蝶の夢を見るのたんたんのレビュー・感想・評価

潜水服は蝶の夢を見る(2007年製作の映画)
3.7
ガガガ!
これは…この作品は…
御涙頂戴物ではないし、かっこつけてるわけでも、センセーショナルなものでもないんだけど、なんだろうこの感情は
ボキャブラリー豊富な方、ぜひ見て感想教えて下さい

開始から約45分、主人公の顔は一切映らなくて主観映像しかない
それが物語が進むにあたり、主人公の顔、家族、恋人、過去、発症時のことが分かってくる
これは主人公の障害受容や、動けない体だからこそ蝶になってさまざまな体験をしていくことを描写してるんだと思う

主人公は閉じ込め症候群っていう脳幹梗塞による障害で左目?しか動かせ無くなってしまった
言語療法士によるコミュニケーションツールの考案で意思表示ができるようになる
意思表示ができる事によって本の出版という目標、暇つぶしができるようになる
理学療法士も嚥下ができるようリハビリを行なって行く
一時は唸り声が出るまで回復をするのだが…

実話だとラストで知る

この主人公の表現は到底理解できるものじゃないし、そう簡単に分かりますなんて言えないと思う
もし、自分が同じ状況になって、意識や記憶もあるのに身体が動かせない、言葉が出なくなったらどうするか、どのくらい絶望するのか
考えただけでも恐ろしいし、自分ならどうするか

この作品の良いところは、「そんな状況になっても生きていく。幸せはすぐそこにあるんだから」みたいな感動ものではないこと
ただ、淡々と主人公の言葉が並べられてる
うーん
スッキリさなんて無いけどもこういう映画が良い映画って言われるんだろうな
たんたん

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