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フレンチ・カンカンのmhのレビュー・感想・評価

フレンチ・カンカン(1954年製作の映画)
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ムーラン・ルージュのオープンまでをモチーフにしたラブコメディ。そして、ハリウッドに避難していたジャン・ルノワールのフランス映画界復帰作にしてマスターピースな一本。
・監督の父親であるオーギュストルノワールをはじめ、ドガやロートレックなど印象派の画家とその作品を彷彿とさせる場面作り。
・彩度を抑えた独特の風合いのカラー作品。
・すべてはラスト10分のフランチカンカンを盛り上げるために作られてる。
などなど、特筆すべき点がいっぱいで、見終わってからググるのがとても楽しい。
ただ、古いDVDは壊滅的に下手くそな日本語字幕で、これで見ちゃったのがもったいなかった。そのせいで細かいニュアンスが拾えてない。
なので、これから見る人は、リマスター版の日本語字幕か、それもだめなら吹替版のほうで鑑賞したほうがいい。これは絶対。
正しく鑑賞できてれば「老獪な興行師と、看板女優の悲しいラブストーリー」となっているはずが、「ムカつく爺に騙された可哀想な女性の話」に思えてしまったのだった。
いつかまた、チャレンジしてみたい。
ラストのフレンチカンカンは圧巻だった。
ヨーロッパの印象派の画家たちがこぞって取り上げたムーランルージュはこれだったかとなった。
面白かった!
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