ピエール瀧とわさびの師弟関係を軸に、落語家が高座に上がっていない日常部分を見せた物語…、だと思うのだけど、師弟関係の物語部分が、弱く薄っぺらい。何なら何も描かれていないに等しい。一応、稽古シーンなどはあったが、わさび演じる小春の成長が全然描かれていないから、ラストの成功が全く活きていない。小春を狂言回しにして、枝葉の部分に注目すればいいのかというと、どの話も中途半端。
ピエール瀧と田畑智子の夫婦愛部分も、間延びしていて集中力が削がれる。唐突に不治の病に冒され病死。
馬石師匠も撲殺される。何故か舞う花吹雪…。話の展開に困っても、人が死ぬ部分を描けば、何とかなるだろう、みたいな感じだった。
「噺家は小心者」だの何だのとエンディングでナレーションをしていたが、要するに『練習中(稽古中、か)は話しかけんな』と言うことだろう。作中の落語家に、そんな人いなかったし。エンディングでも締まらない…どうしようもない。
だいぶ書いたが、知ってる落語家が出てくる度に、わー、ってなりながら見た。逆に言うと、落語に興味なかったら、本当に何の魅力もない。落語ってどういうものか紹介する物語でもないし、落語家の成長物語でもないし。
しん平師、今年も映画作ったのか…
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見たタイミングも悪かった。現在(2022年10月)、落語協会のパワハラ問題真っ只中。
■ しくじって丸坊主
■ 厳しい指導を弟子の霊前で詫びる
■ 女性噺家への風当たり
■ スキャンダルで席亭から干される
