個人的に視覚的にかっこいい物が好みである。それは映画に限らず様々なジャンルでも同じことが言える。
サイードがヴィンツを起こしに行き、部屋に行くとヨダレを垂らしながらヴィンツが寝ている。彼の部屋をカメラが一周する。あの時点でとても惹きつけられた。
ナイキのブルゾンを羽織り、デニムを腰まで落とし、白いスニーカーを履いて外へ飛び出す。家にいる彼と外に出る彼はなにも違わない、側から見れば世間知らずの人間。他人からどう思われようが彼には関係ない。
フランス映画は移民をモチーフにした映画がたくさんある。どの映画も貧困層の若者が世間に対して反感する中で、自分の主張を徹底的に持っている。それは自分の着ている服やサッカーのユニフォームだったり、
それらも該当するのだろうか
ユダヤ系、アラブ系、アフリカ系の主要キャラターたちが対比や共感もしくは中立的な立場になったりと右往左往するが、スタイリッシュな描き方を崩すことはない。このクールな印象がただ惹きつけることによって置いてかれる事はない。
「 50階から飛び降りた男がいた
落ちながら彼は確かめ続けた
ここまでは大丈夫
ここまでは大丈夫
ここまでは大丈夫
だが大事なのは落下ではなく
着地だ 」
"劇中ユベールより"