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憎しみのTenKasSのレビュー・感想・評価

憎しみ(1995年製作の映画)
5.0
ラジ・リの新作の前にみとこーくらいの気持ちで観たらとんでもなかった。何より撮影の快楽が、主人公たちが男性的な鬱憤を溜め込んでいるがゆえに起こるその粗野としかいいようのない躍動と結びついていて、ある種背徳的な気持ちよさが半端なくて釘付けになってしまった。
『怒りのキューバ』みたいなシーンやいわゆるめまいズームと単純に目を見張る場面がモノクロの質感も相まって、本当に極上。ヴァンサン・カッセルが路上で銃撃を目撃する場面の構図が凄い。顔の使い方が本当に的確。
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