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花とアリスのpumpkinのレビュー・感想・評価

花とアリス(2004年製作の映画)
4.6
登場人物が全員不完全で、それ故に非常に愛おしい。非常に。
若い頃に見てたら、この不完全さは全然理解できなかっただろうなぁ。
(音楽も2度の使い方が妙なんですよね)

蒼井優ホント演技うまい。
リップヴァンウィンクルが黒木華のプロモーションムービーなら、
この作品は完全に蒼井優のプロモーションムービーですね。
一挙手一投足言及したいくらいいいです。
(リップヴァンウィンクルの花嫁観てないですけどね)

平泉成とのやりとりも最高ですね。
何この歯痒い愛おしさ。
安易に術中にはまってしまう自分が嫌だぁ。
気に入ってしまうからやめてくれ 笑

そしてラストシーン。
普段はだるだるなのに決めるところは決めるという
アリスの素敵さを存分に味わわせながら、
この美しい映画の最後を締めくくるのにふさわしい
少女によるクラシックバレエの美しさの上澄みを画面の内側に垂らす。
素晴らしい。

しかしここだけは言わせて欲しい。
「ボクっ子」の美少女はおっさんの妄想の産物だと。
京極夏彦の「ボクっ子」書きも非常に苦手なのだが、
それを彷彿させる臭さが…

この映画、最高です。
2016.6.5
pumpkin

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