ナツミオ

コールド マウンテンのナツミオのレビュー・感想・評価

コールド マウンテン(2003年製作の映画)
3.8
WOWOW on demand鑑賞

 “ある宗教では…
 結婚します、と3回言うと
 夫婦になれるんですって…“


 “俺は確かに戻ってきた…”

初鑑賞。
当時、アカデミー賞で話題になっていた記憶があります。

南北戦争によって引き裂かれた男女の純愛を、壮大な叙事詩として描き上げたラヴ・ストーリー作品。

特に良かったのは、ジュード・ロウの色気ダダ漏れと、ゼルウィガーの逞しく生き抜く姿が特に印象深い。

ニコール・キッドマン、ジュード・ロウ、レニー・ゼルウィガーら豪華キャストを迎え、アンソニー・ミンゲラ監督が描くラブロマンス。
南北戦争時代、いちずな愛を貫いた男女を壮大なスケールで描く。
原作はチャールズ・フレイジャーの同名小説。

【受賞・ノミネート】
・第76回(2003)アカデミー賞
助演女優賞(レネー・ゼルウィガー)
・ゴールデン・グローブ賞
助演女優賞(レネー・ゼルウィガー)
ドラマ部門主演男優賞ノミネート(ジュード・ロウ)
ドラマ部門主演女優賞ノミネート(ニコール・キッドマン)
・英国アカデミー賞
助演女優賞(レネー・ゼルウィガー)
作曲賞(ガブリエル・ヤレド)
他多数の映画賞受賞

原題 『Cold Mountain』

2003年米作品155分
監督・脚本 アンソニー・ミンゲラ
製作 アルバート・バーガー ウィリアム・ホーバーグ シドニー・ポラック ロン・イェルザ
原作 チャールズ・フレイジャー
撮影 ジョン・シール
音楽 ガブリエル・ヤレド
出演 ニコール・キッドマン ジュード・ロウ レニー・ゼルウィガー ナタリー・ポートマン ドナルド・サザーランド フィリップ・シーモア・ホフマン ジョヴァンニ・リビッシ レイ・ウィンストン キャシー・ベイカー ジェームズ・ギャモン 

(WOWOW番組内容より)
南北戦争末期。重傷を負った南軍兵士インマン(ロウ)は、故郷のノースカロライナ州コールド・マウンテンで彼の帰りを待つ恋人エイダ(キッドマン)を心の支えにしていた。ある日、ついに彼は重罪覚悟で病院を脱走、故郷へと向かう。一方、エイダは父の急死で生活に困窮していた。そんな中、彼女は流れ者の女ルビー(ゼルウィガー)に救われ、父が残した農場を立て直していく。インマンは苦難に見舞われながら、エイダが待つコールド・マウンテンを目指していたが……。

(WOWOW解説より)
「めぐりあう時間たち」のオスカー女優キッドマン、「アビエイター」のジュード・ロウ、「ブリジット・ジョーンズの日記」シリーズのゼルウィガー、「ブラック・スワン」のナタリー・ポートマンら超豪華キャストが、アカデミー賞9部門に輝く「イングリッシュ・ペイシェント」のアンソニー・ミンゲラ監督(惜しくも2008年に逝去)のもとで競演。
スペクタクル感豊かな南北戦争シーンなどの見せ場をちりばめ、500kmも離れながら再会を目指す男女のいちずな愛を描き出す。第76回アカデミー賞でゼルウィガーが助演女優賞を受賞。

西部劇という括りよりも、南北戦争を舞台に、戦争下の困難な時代、純愛を貫いた男女を描く。

監督は、『イングリッシュ・ペイシェント』(1996)でアカデミー賞9部門受賞に輝いたアンソニー・ミンゲラ。
舞台は違えど戦争に翻弄される男女を描いたところは、似通った感じがする。

本作ではアカデミー賞受賞俳優が6名も出演しているのも見どころ‼️
ニコール・キッドマン、ルネ・ゼルウィガー、フィリップ・シーモア・ホフマン、ナタリー・ポートマン、ジュード・ロウ、ブレンダン・グリーソン。

オープニングから南北戦争の激戦地の描写‼️
蟻地獄の様な戦地での激戦。
史実では、北軍の黒人兵の多くが虐殺されている。

そして、過去に戻り、
インマンとエイダの出会い、互いに惹かれあいながらも、南北戦争勃発で南軍兵士として出兵。
途中、モンロー牧師(サザーランド)はエイダの父だが、お嬢さん育ちで妻を早くに亡くしたモンローは娘を話し相手として教育し、ピアノは弾けるが、いわゆる家事全般(特に料理)は全く出来ない。
モンロー牧師が急死し、生きるための生活の知識が全く無いエイダはたちまち困窮する。そんな彼女を見るにみかねて、隣人のサリー(キャシー・ベイカー)が手伝いに寄越したのは、教育は無く品も無いが生きる活力や知恵は旺盛なルビー(ゼルウィガー)。農場を建て直そうとエイダと共に奮闘する姿に元気をもらえる。

ストーリーは、インマンが瀕死の重傷から病院でエイダからの手紙を受け取り、脱走は死を意味するが、エイダの元へ向かう過酷な逃避行と、並行して困窮したエイダがルビーと共に農場を建て直す姿が交互に描かれる。

終盤、インマンと奇跡的に再会したエイダのラブシーンは、それまでの互いの困難を乗り越えた2人の濃厚なシーンはこれも見どころ。


【多彩な面々の脇役たち】
その中でも印象深いキャラは…

・隣人のサリー(キャシー・ベイカー)
義勇軍に家族を皆殺しにされるシーンは胸が痛む。そして辛うじて生き残ったサリーはエイダたちに迎え入れられる。

・黒人奴隷を妊娠させて追放された牧師のヴィージー(フィリップ・シーモア・ホフマン)
俗物ながら、インマンと逃避行を続けるが、助けた農夫の家に厄介になる酒池肉林からの…

・山羊飼いの老婆マディ(アイリーン・アトキンス)
瀕死のインマンを家に連れ帰り看病し、彼の回復を助ける。

・若き未亡人セーラ(ナタリー・ポートマン)
ストーリーの主軸に絡まない役柄で短い出番ながら、印象に残る、インマン(ロウ)が行き倒れになりそうな時にたどり着いた一軒家。戦争未亡人・セーラを情感たっぷりに。
その後、北軍の小隊に急襲され大ピンチ⁈
インマンの決死の活躍。

・そして仇役は、脱走兵を狩る義勇軍の
ボス、ティーグ(レイ・ウィンストン)
困窮するエイダにしつこく言い寄り、また脱走兵狩りで幾度となく殺戮を繰り返す、憎たらしいキャラ。


純愛と、戦争で愛する者たちを失いながらも残された女性たちが逞しく生き抜く姿が印象に残る作品。




【忘備録】ネタバレ無し
(キャスト)
・インマン Inman
ジュード・ロウ

・エイダ・モンロー Ada Monroe
ニコール・キッドマン

・ルビー・シューズ Ruby Thewes
レネー・ゼルウィガー

・マディ Maddy
アイリーン・アトキンス

・スタブロッド・シューズ 
Stobrod Thewes
ブレンダン・グリーソン

・ヴィージー牧師 Veasey
フィリップ・シーモア・ホフマン

・セーラ Sara
ナタリー・ポートマン

・ジュニア Junior
ジョヴァンニ・リビシ

・モンロー牧師 Reverend Monroe
ドナルド・サザーランド

・ティーグ Teague
レイ・ウィンストン

・サリー・スワンガー Sally Swanger
キャシー・ベイカー

・エスコー・スワンガー Esco Swanger
ジェームズ・ギャモン

・ボジー Bosie
チャーリー・ハナム

・ジョージア Georgia
ジャック・ホワイト

・パングル Pangle
イーサン・サプリー

・渡し舟の少女 Ferry Girl
ジェナ・マローン

・ライラ
メローラ・ウォルターズ

・オークリー Oakley
ルーカス・ブラック

・シャイラ
タリン・マニング

・モーガン夫人
エミリー・デシャネル

・カースルレー夫人
ロビン・マリンズ

・ローク  
ベン・アリソン

・ブッチャー
トレイ・ハウエル

・スイマー
ジェイ・タヴァレ

・アクトン・スワンガー
クリス・フェンネル

・エリス・スワンガー
エリック・スミス

・バードルフ
キリアン・マーフィー

・ドリー
ジェン・アプガー

・ジョー
レオナルド・ウッドコック


【その他トリビア】
・ルビーの父親スタブロッド・シューズ役
ブレンダン・グリーソンが熟練したバイオリン奏者役を彼自身が演奏をすべてしている。またニコール・キッドマンもピアノ演奏シーンも自身の演奏だそう。

・TIME誌によると…
ジュード・ローはルーマニアでの撮影現場で、自身の役割のためにパーソナルトレーナーを背負い、丸太を引きずり、テニスコートのローラーを押すことで10キログラムの筋肉を増やしたそう‼️

・トム・クルーズと元妻のニコール・キッドマンはこの映画の出演を検討していたが、クルーズはキッドマンの関与を知らなかった。クルーズは辞退したが、キッドマンはすぐに出演を承諾した。

・中国の詩では、「コールドマウンテン」は精神的な目的地を表す。
アンソニー・ミンヘラ監督は、この映画の脚本を作成しながら、「コールドマウンテン」についていくつかの詩や格言を書いた。

・ニコール・キッドマンはできるだけ体重を減らすように頼まれ、ハードボイルドエッグダイエットを行い、朝食に卵を1つ、夕食に卵を2つから3つ食べることで結局、当初の目標以上の体重を減らすことに成功した。

・トム・ハンクス、ブラッド・ピット、ダニエル・デイ=ルイスがインマン役に考慮された。

・レイチェル・ワイズはルビー役で検討されたが、レネーで正解でしょう!



【主な受賞】
アカデミー賞
助演女優賞(レネー・ゼルウィガー) 

ゴールデン・グローブ賞
助演女優賞(レネー・ゼルウィガー)
ドラマ部門主演男優賞ノミネート(ジュード・ロウ)
ドラマ部門主演女優賞ノミネート(ニコール・キッドマン)

英国アカデミー賞
助演女優賞(レネー・ゼルウィガー)
作曲賞(ガブリエル・ヤレド)
放送映画批評家協会賞
主演女優賞ノミネート(ニコール・キッドマン)
ロンドン映画批評家協会賞
主演女優賞ノミネート(ニコール・キッドマン)
ラスベガス映画批評家協会賞
主演女優賞ノミネート(ニコール・キッドマン)
ダラス・フォートワース映画批評家協会賞
主演女優賞ノミネート(ニコール・キッドマン)
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