むぶどん

パピヨンのむぶどんのネタバレレビュー・内容・結末

パピヨン(1973年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

「ちくしょう、オレはくたばらねェぞ」広い海で1人叫んだ、ラストのひと言が素晴らしい映画。尺は長めだけれど、あの感動を得られるなら安いもんです。はっきり映っちゃったダイバーには笑ったけども🤿
その益荒男ぶりから暗闇の独房で狂気に呑まれてゆく様子、果ては衰弱し老けていく姿まで、マックィーンの迫真の演技にここまでやるのか……と圧倒。クールなヒーローとしてのイメージが強いマックィーンだからこそ説得力の増す役柄で、時折の回想による補強も加わって、ただ脱獄を試みるばかりの内容でもしっかり入り込める。相棒:ドガ役のダスティン・ホフマンも、巻き込まれながら留まることを決断した姿が引き立って魅力的だった。ジェリー・ゴールドスミスによる劇伴も屈指の名曲、これは死ぬまでに観ないといかんですよ。

未だ上手く解釈出来ていないのが、幻の原住民とのシーン。文明=色眼鏡を持たない人々であること、"蝶"を描いたこと……何か意味はあると思うんですが、いかんせん説明の多くない作品ゆえに難しい。