おバカ犬

パピヨンのおバカ犬のネタバレレビュー・内容・結末

パピヨン(1973年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

『スワロウテイル』に続き、胸に蝶の刺青を持つレビュー…!

『大脱走』だけじゃない!スティーヴ・マックィーンが囚われる本作を鑑賞。先日ツタヤに行ったら、めっちゃ綺麗なパッケージの本作があって驚いたのだが、なるほど、リメイクが作られていたようだ。そちらも気になるが、まずは本家をレビュー。


💪脱獄に必要なものは…
なんか脱獄モノの多くって、企画力がある天才タイプが成功するイメージだが、今作で一番活躍するのは「精神力」を持つものである。脱獄が見つかれば1度目は2年、2度目は5年の独房送り。3度目は死刑なのだが、普通は1度でギブアップ。ゴキブリを食べなきゃ生きていけないレベルの暗黒世界で2年。観ていて辛い。

そんな中、2度の独房送りを食らってもなお脱獄したいのがパピヨン。島送りになって穏やかに終わるのかと思ったが、彼の「精神力」は底を知らない。最後もう、ボケ老人みたいだったんだけどなぁ…。

というかもう、最初から島送りにされるのが一番幸せなルートでは?序盤の足切り男がなんだか可哀想である。

思えば冒頭、脱獄を企てるとこうなるぞと処刑台に送られるシーンがある。彼も2度の独房送りを経験していると思うと、相当な根性である。


🥥友情もまた、試練と化す…!
パピヨンと偽札作りのルイ・ドガとの深い絆に注目。確かに彼らの友情にはグッとくるものがあったが、1度目の独房での一件、あれが辛い。あの時ココナッツを食べてしまったあまり、パピヨンの暮らしに光は訪れなかった…!しかしそこで友情を裏切らないのもまた、パピヨンの精神力を表している。

しかしドガあっての脱獄、パピヨンあっての身の保証。この利害関係から生まれた友情が、いつしか本物の友情に変わる姿は美しい。


🎵最後、波に揺られている時のBGMは『俺はまだ生きている』である。


⭐︎総評⭐︎
私の知る中で一番泥臭い脱獄映画。
ただ、この映画を観て諦めないことは大事だと、素直に受け止めることはできない。はっきり言って異常者だと思う。それぐらいの気持ちを持って、頑張ろうって事で。


あらすじ
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ギアナの刑務所へ冤罪で送られるパピヨンは、偽札作りの名人ルイドガのボディーガードになることに。ずっと脱獄を考えていたが、仲介人にハメられ独房送りに。

2年間独房で耐え抜いた彼は再び脱獄を企てる。ゲイの青年や囚人の医者と協力して、パピヨン、ドガ、ゲイの3人で脱出。先住民の助けを借りてボートで逃げ出すも、たどり着いた島でまた捕まってしまう。

5年独房で耐え抜きもう白髪だらけのパピヨン。島送りにされドガと再開し、懲りずにまた脱獄しようとする。呆れるドガだが、パピヨンは止まらない。最後は熱い抱擁を交わし、彼はココナッツとダイブする…。
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