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LIFE 2.0の1234のレビュー・感想・評価

LIFE 2.0(2010年製作の映画)
4.0
「仮想世界が面白くあるためには危険や痛みは必要不可欠」。「セカンドライフ」というバーチャル世界の利用者を追ったドキュメンタリー。「セカンドライフ」とは、アバターを使いインターネット上で現実世界と同じように生活をすることができるオンラインゲーム。「シムズ」というゲームがあるが、そのよりリアルなバージョン…と言った方が伝わるだろうか(超アバウトな説明)。尚、この「セカンドライフ」では洋服や家具、家などをデザインして売ることができ、それらには著作権が発生する。しかも、その際に取引されるオンライン上の通貨はドルに換金することができ、ビジネスを行うことも可能なのだ(!)。ここで取り上げられているのは、その「セカンドライフ」内のビジネスで6桁稼ぐ女性と、「セカンドライフ」で知り合いW不倫に発展したカップルとネカマの3組だ。
本作は「仮想世界は現実と変わらない」という恐るべき実態を告発したものだった。「仮想世界はあくまで仮想世界でしかない」「現実を疎かにしてはいけないよ」なんていうのは、最早〝古臭い説教話〟になりつつある。「仮想世界と現実との距離」は着々と縮まりつつあり、そうなればもう「ゲームだから」という言い訳はできない。
「セカンドライフ」にのめり込こんでしまう人たちの共通点は「現実世界に不満がある」ということだ。ここでは理想とする「もう一つの人生」を送ることができる。お城にだって住めるし、空を飛ぶことだってできる。性別、容姿も簡単に変えることが可能だ。しかし、そういったメリットがある一方、仮想世界には当然のことながらリスクが存在する。「完璧な楽園」は存在しない。「完璧」であれば「楽園」ではなくなってしまうからだ。

【追記】
とても面白かった!本作は「セカンドライフ」を否定しているわけではない。私も「セカンドライフ」やってみたい!と思ったし。だが、このなかでも言っていたが、「気付いたら朝の8時までプレイしてしまい寝不足で仕事が手につかない…」そうなるのは目に見えているから手をつけるのはやめておいた方がよさそうだ…。
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