みや

スモークのみやのレビュー・感想・評価

スモーク(1995年製作の映画)
4.0
【人生はクローズアップで見ると悲劇だが、ロングショットで見ると喜劇だ】

喜劇王チャップリンの言葉がこの物語にぴったりだと感じた。

人は悲しみや罪を背負って生きており、それはタバコの煙のようなものだ。

現実逃避したっていい。
自分自身を嘘でうやむやに誤魔化して、そうして人は生きている。

ただ大切な人と向き合う時、人は「ウソ」も「ホント」も超越する。

「ウソ」か「ホント」かなんてどうでも良い。
むやみやたらに詮索せず、その人を信じてありのままを受け入れること。

それが誠心誠意の「ホンネ」に対して真正面から向き合うということではなかろうか。

ひたむきに日常を生きていれば、思わぬところでつながって、悲しみが報われることもあるのだと教えてもらえた作品だった。

日常の尊さをひとつひとつ大切に掬い取りたい。
みや

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