【人生はクローズアップで見ると悲劇だが、ロングショットで見ると喜劇だ】
喜劇王チャップリンの言葉がこの物語にぴったりだと感じた。
人は悲しみや罪を背負って生きており、それはタバコの煙のようなものだ。
現実逃避したっていい。
自分自身を嘘でうやむやに誤魔化して、そうして人は生きている。
ただ大切な人と向き合う時、人は「ウソ」も「ホント」も超越する。
「ウソ」か「ホント」かなんてどうでも良い。
むやみやたらに詮索せず、その人を信じてありのままを受け入れること。
それが誠心誠意の「ホンネ」に対して真正面から向き合うということではなかろうか。
ひたむきに日常を生きていれば、思わぬところでつながって、悲しみが報われることもあるのだと教えてもらえた作品だった。
日常の尊さをひとつひとつ大切に掬い取りたい。