みやさんの映画レビュー・感想・評価

みや

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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

5.0

自己との対話。
どんなに険しい道が続いても、遠回りをしても、人生のハンドルを離さずにしっかりと握りしめなければならない。
この世界はつらくて苦しいけど、生きる価値はきっとある。
そう思わさせてくれた映
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バートン・フィンク(1991年製作の映画)

3.8

【作家の苦悩と精神世界】

細部にわたるこだわり・仕掛けが凄まじく、非常に完成度の高い映画

https://note.com/okamasayuki/m/m3ffa4fc8eeb9
↑こちらの方の考
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浅草キッド(2021年製作の映画)

4.2

【芸人だよ、バカヤロー!】

ビートたけしの下積み時代を描いた作品。

柳楽くんは完全にビートたけしが憑依した所作の数々が素晴らしく、大泉洋・門脇麦の哀愁も圧巻で、人生の対比が秀逸だった。

監督・脚
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ジョーカー(2019年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

【何者でもないピエロによる喜劇】

ジョーカーの誕生秘話。

社会の生み出した悪に善悪を揺さぶられる。

笑いながら泣いている表情がとても印象的だった。

コンフィデンスマンJP 英雄編(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

【名もなき人こそ英雄】

繰り返しひっくり返されるコンゲーム。

今作もスケールの大きな舞台で脚本×演技の融合を果たす。

これまでのシリーズを踏襲しながら新たな展開も追加させ飽きさせなかった。

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新解釈・三國志(2020年製作の映画)

3.3

【新解釈してみました】

クスリと笑えるシーンがいくつかあったが、より劇場向きだと感じされる本作。

豪華俳優陣てんこ盛りだが主要キャスト以外の出演は一瞬で、物語自体も切り貼りされた感が強い。

その
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世界で一番美しい少年(2021年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

どこまでも孤独、今にも脆く崩れ去りそうな。
ビョルンの語る人生はどこか達観した第三者的な視点に感じて、他人を生きているようだった。
「人生あまりにも多くのものを失うと、案外生きるのが楽になる」という言
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スモーク(1995年製作の映画)

4.0

【人生はクローズアップで見ると悲劇だが、ロングショットで見ると喜劇だ】

喜劇王チャップリンの言葉がこの物語にぴったりだと感じた。

人は悲しみや罪を背負って生きており、それはタバコの煙のようなものだ
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スラムドッグ$ミリオネア(2008年製作の映画)

3.6

【ミリオネアは運命だった】

原作:ヴィカス・スワラップ『ぼくと1ルピーの神様』

アカデミー賞など映画賞総ナメ作品だけあって非常にクオリティの高い映像美と斬新なカメラワークに引き込まれた。

しかし
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そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

4.0

【親から子へ、子から親へつなぐ愛のバトン】

親が代わるということは親に捨てられたということ。

どこかで自分は誰からも愛されていないんじゃないかという気持ちが心の底にはあって、優子を苦しめていただろ
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アマデウス(1984年製作の映画)

3.9

【凡庸なる人々よ、罪を赦そう】

好きも嫌いも紙一重。

モーツァルトという天才を前にして、自らの非凡さを思い知るサリエリの物語。

神に全てを捧げてきた人生だからこそ、神の子・モーツァルトが下劣な人
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ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

3.6

【悲しみの末にある覚悟】

伝説的なマフィア映画であり、数多くの対比が物語を引き立てる。

幸せな結婚式の裏では怪しい相談話が持ち込まれるという冒頭のシーンからいきなり物語の世界観に引き込まれて、コル
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羊たちの沈黙(1990年製作の映画)

4.3

【狂気と猟奇の混在】

ジョディ・フォスター演じるクラリスの美貌と勇敢な姿、アンソニー・ホプキンス演じるレクターの狂気と頭のキレ、そして2人の会話に強く心を惹きつけられた。

緊張感のある展開が続くが
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JFK(1991年製作の映画)

3.8

【真実は権力にとって脅威】

“抗議すべき時に沈黙するのは卑怯者である”
ーエラ・W・ウィルコックス

ディレクターズ・カット版(206分)を視聴。

長尺のため少々冗長に感じてしまった上、知識不足ゆ
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ドンファン(1995年製作の映画)

4.1

【物事を心の目で見ること】

「私はドンファン・デマルコ。偉大なる剣士アントニオ・G・デマルコの息子。父は決闘で命を散らした。美しき母ドンナ・イネスの名誉を守るために。私は愛の貴公子である」

映画冒
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シザーハンズ(1990年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

【はさみの手は愛する人のために...】

手がはさみの人造人間エドワード・シザーハンズは、その手のために大切な人を守ろうとして街の人を傷つけてしまう。

城に戻った後も、少女への愛を伝えるために街に雪
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レインマン(1988年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

【レインマン(雨男)からメインマン(親友)へ】

両親からの愛を十分に得られなかった弟がサヴァン症候群の兄に出会い、共に過ごす中で次第に心が通じ合っていく愛の物語。

絶縁されていたチャーリーに、遺産
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13日の金曜日(1980年製作の映画)

3.5

【殺してママ...殺して!】

13日の金曜日といえばジェイソンのイメージが強いが、本作はその前日譚的な物語。

不吉な気配や嫌な予感を音楽や嵐(気象)で煽っていく。

特筆すべきはカメラワークで、犯
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アモーレス・ペロス(1999年製作の映画)

3.8

【何かを得ようとするためには、何かを失わねばならない】

「飼い犬は犬と一心同体。そして、何というか、犬が生きる喜びとなる」

3つの物語が事故という一瞬の出来事で交差し、それぞれの道に知らぬ間に影響
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かば(2021年製作の映画)

4.4

【この子らと出会って、自分が教師やいうことなんか3日で忘れたわ】

「この学校にはなぁ、部落か在日か沖縄しかないんや」

最初、自分が過ごしてきた環境や経験してきた学校生活とはかけ離れた世界に驚く。
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ウエスト・サイド物語(1961年製作の映画)

3.7

【悲劇は更なる悲劇を呼ぶ】

物語は少々冗長ではあったが、歌唱・ダンスは一級品でミュージカル映画としての完成度は非常に高かった。

ジェット団とシャーク団の対立構造が単純であるため、わかりやすく、そし
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燃えよドラゴン(1973年製作の映画)

3.5

【考えるな、感じろ】

Don’t think!Feel.
かの有名なセリフはこの映画。

屈強な肉体を持つ男たちのカンフーアクションは見応えがあった。

全編アフレコと知り、殴る蹴るに効果音が入って
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ティファニーで朝食を(1961年製作の映画)

3.4

【貧しさと憧れからの解放】

美しい容姿を持ちながら、自由で奔放・天真爛漫な女性として描かれたオードリー・ヘップバーンの姿は新鮮で、東京ラブストーリーの赤名リカを見ているようだった。

不幸な生い立ち
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スピード(1994年製作の映画)

4.0

【絶体絶命スピードアクション】

爆弾魔に対して頭脳をフル活用することで戦うSWAT部隊の物語。

ジャックとハリーのバディアクションに始まり、中盤以降ジャックとアニーのバディ映画に移り変わり、最終的
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ザ・フライ(1986年製作の映画)

3.4

【ハエ男の悲劇】

もし自分の愛する人が変わり果てた姿になっても、その「愛」を貫き通せるのか。

後半から終盤にかけて正直なところ気持ち悪くて見るに堪えなかった。(くらい特殊メイクは精巧になされていた
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西部戦線異状なし(1930年製作の映画)

3.8

【戦争って一体何だ】

ドイツ軍の若者から見た第一次世界大戦を描いた反戦映画。

愛国心・英雄への憧れや崇高さなんてものは戦争の最前線で戦う人間にとっては幻想でしかない。

なぜ戦争が起こるのか、戦争
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ダイ・ハード(1988年製作の映画)

4.2

【クリスマス・イブに絶体絶命】

“ダイ・ハード”:なかなか死なない・しぶといヤツ

普通の警察官・ジョンが頭脳をフル回転し、たった一人でテロリストを討ち破り、愛する者を救い出す物語。

展開は王道だ
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