黒髪泥棒猫miyuki

スモークの黒髪泥棒猫miyukiのレビュー・感想・評価

スモーク(1995年製作の映画)
4.3
「秘密を分かち合えない友達だなんて、友達と言えるか?」
「その通り・・・それが生きてることの証だ」
これが煙草の煙のように観終わった後ぷかぷかしている・・

真実が明かされていく、とか、ドンデン返し、とか、そういう映画ではなく、もっと深くにしみこんでいく感覚の映画。

フェリシティがルビーとオーギーに言い放ったあと、去って行くふたりを見ながらなんとも言えない表情をしていたのがとっても印象的。
「嘘」が映画のテーマなんだけど、「人は守りたいものに嘘をつくの。あるいは守ろうとするものに。」と江國香織がどれかの小説で書いていたように、嘘をつくことのなかにある愛にぷかぷかと触れられる映画。