のんchan

ハッシュ!ののんchanのレビュー・感想・評価

ハッシュ!(2001年製作の映画)
4.2
橋口亮輔監督はご自身がゲイと公表し、ゲイ映画の先駆者として社会への違和感や人の繋がりに焦点を当てた作品を作り続けている。
中1の時のイジメ、中3で両親が離婚、大学3年で同性へ告白、その後は大学を中退して自主制作映画を制作しているが、映画関係者からの詐欺に遭い苦しんだ経験がある。
半生は谷ありが多かったようにも思えるが、お顔立ちも優しくて、この作品を観たら人間性の温かさがそのままに伝わって来た💗

制作時から20年以上経っているけど、LGBT🏳️‍🌈、夫婦の在り方、子育ての仕方等、今の時代にもそのままハマる感性に驚く。セリフ1つ1つに心打たれます💞


奔放なゲイライフを送るペットショップで働く直也(高橋和也)、ゲイであることを周囲に悟られないようにしている土木研究所で働く勝裕(田辺誠一)。そんな2人が出会い交際を始める。
歯科技工士をしている朝子(片岡礼子)は、愛の無いセックスに明け暮れる自堕落な生活を送っていたが、過去に2度の中絶、そして子宮内筋腫と診断されてしまう。しかし子供を持つ願望があり、朝子は勝裕がゲイであることを知った上で、彼の子を妊娠したいと相談を持ちかける...


3人のそれぞれの家族をも絡ませながら、生活感溢れる日常の中で、3人の気持ちの変化を愛しさ溢れる情感で包み込むような描写の数々、クスッと笑えるシーン、ジーンと涙が頬を伝う場面...
配役もドンピシャ、名役者たちの巧みな演技力も素晴らしく、観終わった後に優しい気持ちが溢れてくる💗
ハッピーエンド🌈なのもイイ✨


片岡礼子はまだ20代の時で美しく、演技が自然で光ってる✴️
この作品の翌年に病気で倒れ、約10年間は女優業をほぼ休業。
しかし、昨年の『空白』でも印象深い演技を見せて復活している。
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