何書いて良いのか、色んな思いがないまぜになってる。そんくらい好き。
まず片岡礼子が最高。
本作の片岡礼子のやさぐれ孤独っぷり、ほんと他人に思えなくて驚愕。コンビニで待ち伏せしてるチャラ男との場面とかほんと息を呑んじゃう。
安藤サクラの『百円の恋』が好きな方には特に勧めたい。『愛の新世界』組の鈴木砂羽は売れてるが、片岡さんあんま見かけなくて寂しい…『函館珈琲』期待してます。
田辺誠一はそんなに好きな俳優じゃないが、本作のハマりぶり、まさにピタッとピースが収まってる気持ちよさ。本作で一番可愛いのは彼。
もちろん、相手役の高橋和也も素晴らしい。
田辺と高橋のゲイカップルの「ごく普通さ」がまあ凄くて、高校生の時にバリバリの腐女子だった頃読んでたBL本でだけ味わった幸せも感じられつつ、片岡さんが混じる事で全く新しいジェンダーな世界も提示してくれてる。しかも眉間にシワ寄せた作品に諭された訳じゃなく、コメディなんだよね。
真夏に冨士眞奈美がだくだく汗かきながら、湯豆腐食べるって言ったりとかw（実際食べてる場面が無いとこも最高）橋口監督の笑いの感覚ほんと好きだし爆笑しすぎなくらいツボる。
で、こんなに笑いながらも、間の場面でガン泣きしてしまうっていう…いや〜凄い作品だわ。
シリアス場面と笑わせる場面のバランスの絶妙さ、セクシャルさ、ラストの救い、エンドロール、どれも完璧。
どこに出しても恥ずかしくない日本映画ってこういうやつ。そりゃカンヌで褒められますわ。
DVD買わな〜
