YP子

ザ・クラッカー/真夜中のアウトローのYP子のネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

1981年制作のアメリカ映画。
マイケル・マンの初映画監督作品。

面白かったマイケル・マン監督の「ヒート」制作の14年前の作品。
「ヒート」以来この監督お気に入り。

しかも主演は、ジェームズ・カーン(フランク役)!!
ジェームズ・カーンといえば、どーーーーーーうしてもゴッドファーザーのサンティノ・コルレオーネ (ソニー)にしか見えない。「早まらないでね!ソニー!」とか「あなたにはドンがついてるわ」とかってふと思ってしまう(笑)
ゴッドファーザー PART IIから7年後のジェームズ・カーンは相変わらずかっこよかった。

1981年。
今から36年前。
すごいね!血のりクオリティ。わたし血がドバーって出るシーンをあまり直視できなんだけど、この映画の血は「血のりだ!」ってバレバレで逆にちゃんと観れた(笑)

ジェームズ・カーンがこれまたすごい腕の泥棒。
ダイヤモンドを盗むプロ。
ストーリーとか何かものすごい仕掛けがあるってわけじゃないんだけど、とにかく最後のシーンとかジェームズ・カーンの迫力がすごい。


「誰のいいなりにもならない」フランク。
指図されたり、他の人の気持ちでは動かない。
普通の人なら、権力や脅しに屈するところをフランクは信念を貫く。
ものすごい白黒ハッキリしている。

警察や、マフィアの元締めに脅されても屈しない。

マフィアの元締めには、家や車や子供(養子)を貰った。
一人だったフランクは守りたい家庭ができた。

だけど、元締めは都合よくフランクを利用しようとし恩着せがましく「俺が家や子供をあげたのに?従わないの?」と仕事をしろ!って命令してくる。

だけど、フランクは従わない。

「この仕事を最後に、俺は足を洗う。」
このセリフ言った後って、大体そんな穏やかに最後の仕事は進まないんだよね。フランクも...最後は悲惨な状況に...??とか思ってたら、まさかのあのラスト!

まさかの、じゃぁその家族も家も仕事さえも全部手放してやる!!!ってなってからの最後の皆殺し!!!
わーぉ!!!
フランク!!!芯が強すぎる!!!
これ映画だからいいけど、現実だったらこの人大変だわぁ...
でもフランクはかっこよかった!すごく。


ラストの皆殺しのシーンは、やっぱりマイケル・マン監督ってすごい!って思った。そうそう。こういう終わり方!好き。シンプルでいいわ。


わたしは、地味にフランクの相棒バリーがいい奴だし出来る奴で好きだった。なんか頼れるし。ビーチで楽しむ姿とか癒された。
癒された直後にバリーが殺されたシーンは胸が痛かった...


そういえば、この金庫破り。
本物の金庫破りのプロにジェームズ・カーンが弟子入りしてまでして覚えた技術なんだって!!!マイケル・マン監督が犯罪者の調査もしたらしい。
やる気、半端ないね!
オープニングのあの大がかりな金庫破り。
なんか大きなマシーンとか。あれ、全部本物の道具で本物のやり方なんだって!すごい!あの車での散り方もプロに教わったのかなぁ。ジャケット何回も変えたりとか。

あと、マイケル・マン監督が知り合った実際のヤクザに警官役をやらせ、実際の警官にヤクザ役をやらせているらしいよ!


ますますこの監督が好きになっちゃった!
この男臭さ。最高の終わり方。
かっこよすぎでした!!!



最後に。
「ザ・クラッカー/真夜中のアウトロー」っていう邦題はださいと思った(笑)
原題の「THIEF」がカッコイイだけにね!
YP子

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