いてつ

ゼア・ウィル・ビー・ブラッドのいてつのレビュー・感想・評価

4.1
PTAの底力をまたもや見せつけられました!この人、撮るものによって作品の空気感がガラッと変わるからすごい。

映像ではなく音楽によってここまで揺さぶってくる映画は久しぶりである。(勿論映像も美しいけれど!)キューブリックの映画をみてる気分だった。

みなさん書いてるけれど、ストリングスで終始不協和音を奏でていて、それがこの作品にある種"息のつけなさ"という意味での起伏のなさをもたらしている。

祝福のシーンで喜びの音楽、挫折や決裂のシーンで悲劇的な音楽、という起伏があるものは、見る側が主体的に映画から物事を感じ取る必要がなくて退屈だ。その意味で、この映画はアート映画に分類されるんでしょうね。
いてつ

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