ゼア・ウィル・ビー・ブラッドの作品情報・感想・評価・動画配信

ゼア・ウィル・ビー・ブラッド2007年製作の映画)

THERE WILL BE BLOOD

製作国:

上映時間:158分

ジャンル:

3.9

「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」に投稿された感想・評価

石油が吹き出て塔のようなものが燃えてそれを倒すシーンが同時多発テロを想起させる。作中の時代は違うけど9.11以降のアメリカの混乱がテーマなんかな。神が誰も救わないことに気づき始めた人々は金で救ってくれる人を信じはじめた。狂信することの脆さと満たされない慾望の隙間にある潔癖性を逆手に取って悪魔はその人の中に住み着いてしまう。

油まみれの石油採掘家の話だからもちろん富も名声もあるはずなのに女の人との絡みがない。冒頭の事故でインポになったんや!と思ったらダニエルが自ら家族を形成できないことへの絶望や孤児を拾って育てた理由にも合点が行く。

愛に見捨てられたひとりの男が資本主義社会の中で神に復讐していく様は圧巻。ラスト間際の孤児との楽しかった時間を回想するシーンにこころが嗚咽したのも束の間。

ポールトーマスアンダーソン監督の映画を立て続けに3本見たが全て当たり。狂った男の話は見ていて感情の移入と離脱をわかりやすく感じるからいい!!
エイリアン降誕!


ダニエル・デイ=ルイスが全身石油まみれになった時、エイリアンが生まれたのかと思った。黒くてぬめぬめ、ぬめってる。人の体内に入り込み、人の体内から皮膚を破裂させて生まれ出るエイリアン。地下を這いずりまわり、時に空に向かって激しく突き上げる。咆哮をたてる。人を喰っちまう。


始まりは1898年。
カリフォルニアで金鉱が発見されたのは1848年だから、ちょうど50年後。ゴールドラッシュの後を追いかけるように、油田開発が進んだのだろうか。西部劇を追走していく。


そんなには喋らない男どもにかわって、音楽が鳴り響く♪ 時に情感たっぷりと、時に不協和音が。ぞくぞく・ざわざわする。生演奏を聴きながら、映画を観ているような気さえしてくる。これぞ、石油屋の“一大絵巻!” 悲劇と喜劇、ユーモアとペーソス、罪と罰、支配と被支配。


ダニエル・デイ=ルイスが本当に凄い。ポール・ダノとの演技合戦が面白くて、なんかぞくぞくする。途中から大笑いした。この作品を笑って観られるなんて、私も随分とえらくなったなあ。えっへんなのだ。


性欲がない映画。異性に対する関心がない。性欲は描かれず、その分は全て支配欲にまわってる感じ。男による男の征服。PTAが描く“オンリー・ゴッド” 俺だぜ、俺! おらおら、俺様に頭下げろや! ダニエル・デイ=ルイスがラストに放つ言葉は、勝海舟の最期の言葉みたいで、めっちゃ痛快!!! まいりました。降参します。とてもかないません。


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これは、メイキング映像があるなら是非ともみたい! 
油田開発とか、石油が吹き上がるところとか、大きな火事とか、消炎作業とか、いったいどうやって撮影したのか、ものすごく興味がある。当時のお仕事拝見としても、めちゃくちゃおもしろい。
yuta

yutaの感想・評価

5.0

このレビューはネタバレを含みます

『ブギーナイツ』や『マグノリア』のポール・トーマス・アンダーソン監督、主演はダニエル・デイ=ルイスさん、本作でアカデミー最優秀主演男優賞を受賞されました。

石油採掘を生業とするダニエル・プレインヴュー(ダニエル・デイ=ルイスさん)は、石油採掘中に不慮の事故で亡くなった仲間の赤ん坊H.W.を引き取り育てる。やがてその子が少年になると、商談に一緒に連れて行き、家族のネタを出して商談を有利に運ぶ役割をさせていた。
ある日、ポールという青年が、ダニエルの元を訪ねて来て、石油が地下に眠っている牧場の情報と引き換えに大金をくれと言ってきた。
早速、その情報の牧場に出向き、その牧場の所有者サンデー氏と交渉し牧場を購入、更に周りの土地も買い占めて、そこに石油採掘の櫓を建設したダニエルは、見事石油を掘り当てることに成功する。
一方、牧場主の息子であるイーライ・サンデー(ポール・ダノさん)は、ダニエルからもらった大金の一部を元手に教会を建て、狂信的なカリスマ牧師に成長する。
そんな時、櫓が爆発し、H.W.が吹き飛ばされ、一命をとりとめるも聴力を失ってしまう。ダニエルは、神は無力かとイーライを激しく罵り殴りつける。
H.W.も聴力を失ったことから自棄になり自宅に火を放ち、ダニエルはそんな彼を施設へ遠ざけてしまう・・・。

石油により莫大な財産を手に入れてことにより、本当に大事な物を失い、やがて人間不信となり孤立していく主人公の様子が巧く描かれていました。
この役をダニエルさんが演じたからこそ素晴らしい作品に仕上がったと思いました。

そして、音楽をRadioheadのギタリストであるジョニー・グリーンウッドさんが担当しています。ストリングスやピアノなどを駆使して斬新な音を作り上げています。映画の冒頭部分は、ほとんど台詞が無い代わりに、オーケストラの不協和音のような音が鳴り響いているんですが、これが何とも映像に妙にマッチしていて不思議な感じでした。
Kengo1in10

Kengo1in10の感想・評価

5.0
神にすがるか、富にすがるか。

その男はプライドが高くで強欲で酒浸り、息子を男手一つで育てながら油田を掘っている。そんな男に富を求めて寄ってくる者たち、そんな迷える子羊にまるで神のように"救い"を与えてるようだった。

主演のダニエル・デイ=ルイスの演技が本当素晴らしいし、炎上する櫓のシーンやラストシーンのといい、画面構図やライティングがとにかく完璧すぎる!!

コレはBlu-ray買います。
何故このような映画を製作するに至ったのか。ただレディオヘッドのジョニーグリーンウッドが手掛けたサントラの悪夢的な音響が爆音で鳴り響く劇場で観れた事に感謝。
PTA作品×ダニエル・デイ=ルイス

ダニエルは勿論のこと、ポールダノの演技も素晴らしかった👏

アカデミー賞主演男優賞(今作で2回目。後のリンカーンで3度目の受賞)
人類の生きる宝のような存在、ダニエル・デイ=ルイス🥺👏
もっともっといろんな作品みたかったので引退が悔やまれる・・・。

ラストにかけてのダニエルの演技が圧巻‼️(๑꒪ㅁ꒪๑)🎳

この時代に石油を掘る事の大変さ、危険性をはじめて知った❗️

『油田一発当ててお金持ちになりたいなぁ🤤』
とか簡単に思ってたりしたけど・・・こんなに大変だなんて😱甘くみてました🙏

音楽も印象的•*¨*•.¸¸♬︎

ダニエル、ポールそれぞれ同じ名前の役でわかりやすかった🤨!(笑)
ノンフィクション系だと思ったら、どうやら真贋合わせた独創作品らしい。

1800年末期、地球の『血』家族の『血』に纏わる映画タイトルそのものの、石油発掘を生業とする、無骨且つ狂喜を孕んだ孤独な大富豪が主人公のストーリー。

唯一の心の支えだった息子の事故により、更に支離滅裂になってしまった複雑な芝居はこの人以外に演じられないであろう、ほぼ々々超人然としたダニエル先生の演技には、画面を通してでもビビる迫力…😱

(偉そうだが)若干難易なストーリー展開も上手くまとめつつ、説得力ある画面構成等、監督もなかなかの演出力量だと個人的思うのは気のせい?

ポール・ダノとか言う若い役者さんも『なめんな、若造』そのものの役柄ピタリの小生意気な演技にも拍手~👏

こういう映画はイイっすね~(^^)
mzk

mzkの感想・評価

5.0
〈再〉内容を思い出せず、ひさしぶりに鑑賞。面白かった。内容を忘れたのが不思議なくらい。石油で一発当てる男とその息子の人生の物語なのですが、非常に男臭い。画面上に女性が現れないと言っても差し支えない。
ダニエル・デイ・ルイスが演じる、主人公・ダニエルの執着の根元がわからないのですよね。それが不気味で、魅力的だなと思った。金が稼ぎたいようにも見えず、土地を自身のものにしたいようにも思えない。原作の題名が『Oil!』なのですが(和訳は『石油!』)、彼の執着を言い表すならばまさに石油だとは思った。石油!
俳優の圧力が凄まじくて、ダニエル・デイ・ルイスはもちろん、ポール・ダノのインチキと説得力の混在っぷりは最高。あれほど殴打が似合う役者も稀だ(もちろん、殴られる側)。ラストシーンの暴力の美しさにうっとり。
とし

としの感想・評価

3.7
2020年9月22日

映画 #ゼア・ウィル・ビー・ブラッド (2007年)鑑賞

#ダニエル・デイ・ルイス の映画
まあ、圧倒的な個性で、癖が強い男のお話ですね。一昔前でいえば、#ロバート・デ・ニーロ が演じてだろうと思うキャラクター。友達にはなりたくない人
まあ、石油王になりたいんだろうね、彼は!
しゅり

しゅりの感想・評価

3.8
完全に理解したかと問われると全然そんなことないんだけどレビューの評価高いのが納得の作品。
このストーリーでTHERE WILL BE BLOODってタイトルなの、これ以上でも以下でもなくて超かっこいいと思った。

不協和音ぽい音楽のあたり、展開のタイミング的にもすごい好きすぎてゾワゾワしちゃった。
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