ゼア・ウィル・ビー・ブラッドの作品情報・感想・評価

「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」に投稿された感想・評価

このレビューはネタバレを含みます

ジャケットに惹かれて。ルイスとダノ出演とありラッキー。

★感想
とても面白くて難しく、ひどく狂気的で人間的な作品。158分を感じさせないほどの迫力だった。映像、音楽、人物、背景、どれもが際立っているのにうるさくない。時代が時代だからっていうのもあると思うけど、生きるってこういう事だろうとか、生きている実感を、悔しいほど見せ付けられた。

★内容
1900年前後のとある石油採掘屋の話。簡単そうで難しい。当時のアメリカの背景を知ればもっと楽しめるだろう。

★ダニエル・デイ=ルイス、圧巻の演技力。これだけで観てよかったと思えるくらい。
ビジネスとラストでのイーライとのシーン以外に、ダニエルの本音を読み取ることが叶わなかった。劇中「俺は人が嫌いだ」みたいなセリフ通り、まるで観ている側をも拒絶してくるかと感じる程、ダニエルの放つ競争力・生命力が強かった。
メキシコに行く息子に対する気持ちは、どちらだったのだろう......激励であってほしい。少しの回想もあったから、きっと心で思うことは逆だったんだ。自分がいなくても大丈夫と思ったから、あえて罵倒して関係を断ったんだ。そうだ、そうに違いない。

★ポールとイーライの関係が、正直ラストまで半信半疑だった。というのは、2人が兄弟もしくは親戚なのか、二重人格なのか、判断しきれなかったから。ポールは人物としては一度しか出てこないからこそ、ラストのシーンで兄弟だとはっきりしてよかった。
初めてイーライと会った時はかなり混乱した。 え、なに、どっち?

★ポールダノの胡散臭さは一興。

☆☆
勧めたいし、また観たい。
才能が大爆発
こんな風に演出したいって誰もが思ってるはず
みんなで火消しに行くところ完璧すぎて鳥肌がたちました。あそこのシーンだけでずっとみれる。

ポールダノさんあの役にピッタリなのになんか一瞬我に帰ってしまってるのが見えた気がして勿体無かったな。最後逃げてるところは最高だったけど。
Kota

Kotaの感想・評価

3.8
“I’m finished”

ダニエル・デイ=ルイスの圧倒的な狂気と、PTA監督の天才的な才能が爆発。そりゃ火柱もあんな高く上がるわな。冒頭1時間まではあまりPTAぽくなかったけど、一時間超えたところからがまぁ凄い。彼お得意の長回しのカメラワークと心臓の鼓動のような音楽が絡み合って息する暇がなかった。本当才能ってコワイネ。

神父イーライを演じるポールダノと息子H・Wを演じたディロンフレイジャーもダニエルに感化され負けじと食いついていくような演技が素晴らしい。それぞれがぶつかり合ってテンションはピークに、そして最後は思わず拍手。ラストボーリング室のシーンは30分くらいあるはずなのに迫力が凄すぎて5分くらいに感じた。あと2作PTA連続で観ます。観る前からこんなワクワクする監督ってほんと凄いよなぁ。
ニコ

ニコの感想・評価

4.0
ポール・ダノがまた殴られています。誰か彼を救ってあげてくれ。
“母なる大地を這うオイル、その上を流れる我らのブラッド”

19世紀末から20世紀初頭にかけて、油田開発盛んなアメリカの田舎を舞台にした時代ドラマ。

新たな油田を巡る人々の生活と争いという観点からみると社会派ドラマともいえるし、
発展しようとする文明と神の対立という見方をすると宗教ドラマといえなくもないし、
親子の絆や有様を描いたところを切り取れば家族ドラマともみれる。

共通していえるのは本作には石油以上にドロドロと粘っこい血が流れていて、あらゆる強欲が混ざり合わせている、という事だ。

邦画で例えるなら今村昌平の『復讐するは我にあり』宮内田吐夢の『飢餓海峡』をブレンドしたような綺麗事の一切ない剥き出しのデステイスト!
喉がカラカラと乾く緊張感が終始続く。

戦争ではなく純粋に人々の強欲によって血が流れていく感じがなんともいえない。
そして観ている自分自身の血管に流れる熱くて粘る何かを感じ取れる、
静かな迫力満点の映画でした。
Gooooo

Goooooの感想・評価

-
ただの”記録”です。
かなり前に観て面白くなかった印象が残ってます。
なんか淡々と映画が進んでいくのでつまらなかったです。
すごく地味な映画で”THEアカデミー賞”って感じです…
自分は好みではないです。
“大衆向け”の映画ではないかな。
この映画の監督の最新作”ファントムスレッド”を観ようか悩んでるんですが”予告編”観て”絶対寝るなぁ”って思ったからやめとこうかな。
*石油発掘物語西洋版子連れ狼*
子供を思う心が痛々しすぎて、不器用でまっすぐで、涙を止められない。
こうせざるを得ない選択であり、成功もすべて子供のためであり、お金に目が眩んだわけではない。最初から最後まで、子供への愛を感じた。ポールの変態っぷりがこれまた最高。本当は誰よりも愛情深くその寂しさを内に秘めた人。

以下エニアグラムで主人公心理分析。
「成功」したいけれども仲間の残した子供はほっとけない、めちゃくちゃ愛情込めて跡取りとして育てる。耳が聞こえなくなった子供に、最高の教師を探したりする。交渉力、子供と働き手を守る力を発揮し、仲間の死にしっかりと向き合い、憤っている。特定の宗教は信仰しないマイ哲学。しかし、目的のためならマイルールはとりあえず置いておくことができる。
孤独を悲しむ。
よってt2w1か、うわ〜、t2だとしたら、やっぱクッソ泣ける。
Thankyou

Thankyouの感想・評価

5.0
Almost perfect so that we can say nothing after having this cinema experience. Decent but powerful, vigorous performance by Day-Lewis is worth watching for all the film lovers. Conflict between materialism and spiritualism is greatly portrayed with a man that always pursues new oil well and another man that dedicated himself to religious belief. The best work to date of Paul Thomas Anderson, who I believe should be as a great directorial genius as Stanley Kubrick.
MiYA

MiYAの感想・評価

3.0
数年に1回映画に出てはそのたびにアカデミー主演賞を攫っていくダニエル・デイ=ルイスという俳優が何者かを知りたくて、本作をレンタル。

たしかに凄みのある俳優であることはわかりましたが、この映画は難しい。少なくとも安易な共感を拒絶する類の映画であることは理解できました。なぜ主人公は周囲から孤立するのか。宣教師のイーライとの関係性の複雑さは何に起因するのか。石油とキリスト教がアメリカの病理を暗喩してるのでしょうが、アメリカ人でない自分がいくら考えてもわからない気がします。
らぎ

らぎの感想・評価

-
初対面の人に「石油採掘機が好き」と告げたらまさかのお仲間さんで、この映画をオススメされたという、奇跡の一本である。

映画のテーマからは離れるけれども
"仕事めっちゃデキる人=冷酷無比なのか?"
と考える時間が最近増えており、まぁ結局世の中弱肉強食の構図になっているわけだけど、たとえば自分がライオンだったら「あのシマウマにも家族がいるだろうから殺すのやめたげよう!」とか言ってたら食べるものがなくなって死ぬわけで。結局お肉食べるためには殺さないといけないわけで。

美味い肉をたらふく食べるためには、相手の気持ちなんか考えずに襲撃せんといかんのですな。己の欲を満たすためには、感情だの愛だの信仰だのは、邪魔になるわけです。神に祈れば腹が満ちる訳でなし。
善とか悪ではなくわたくし個人としては、この主人公のような傾向が強すぎる人と関わっていてもあまり幸せではないなと気付きました。だって愛がないのはつらいから…
かといってこの宗教に入りたいとは思わないけどサ…

しかしこの主人公のおかげで、以前よりも良い暮らしができるようになった人が大勢おりますわけで。
なので、このような最強のライオンさんたちには、どこか遠く、私の関与せぬ知らないところで、その無慈悲さを活用して社会に貢献して頂きたいな…と思いました。(身勝手)


それにしても何はともあれ
こういう時代があって労働環境見直されてコンプライアンス整備されてパイプ敷かれて今の私らの便利な生活があるんだよな…ありがたいな…としみじみ思いました。
井戸怖いわ!!
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