昔からその作品の存在は知っていたが、やっと鑑賞する機会が。
アラン・ドロンの格好良さが全編通して沁み渡ってくる作品。
レベチな男前なのに、これだけクールな役柄を演じられるのは、そうそういない。
それを成立させているのが、カラー映画なのに白黒然とさせる、色調の使い方。
青白さ、白灰色をベースとした空模様だったり部屋の色使いだったリ。
そこにダークコートを着たアラン・ドロンの、血の色を通わせないストイックな殺し屋を見せるのに、良い効果を出している。
グローブはなぜ黒ではなく白なのか。
そこに微かな救いを求めているのではないか、とも思わせてくれる。
フランスのクライムノワールは、フランスでしか作れないその空気感。
それが一番の魅力かと。