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ボクは五才のchiyoのレビュー・感想・評価

ボクは五才(1970年製作の映画)
3.5
2023/2/5
大映創立80周年記念企画「Road to the Masterpieces」で鑑賞。高知から大阪まで、ひとりで旅する5歳の太郎が意地らしくて可愛らしい。幾度かの失敗を重ねるものの、ちゃんと計画を立てて実行する聡明さ。その第一関門がタバコ屋のおばちゃんで、演じるミヤコ蝶々が面白くて笑いっぱなし。特に、太郎の夢に出てくるシーンが最高すぎ。そして、スケッチブックもしっかり活用し、「5歳の記憶力ってこんなに凄いの?」と驚くばかり。が、裏を返せば、たった5歳でそれだけ何度も何度も反芻したということ、そう考えるととても切ない。そんな太郎が父親のアパートに辿り着き、初めて泣く姿に胸が締め付けられる。なお、太郎の祖父母を演じるのが左卜全と北林谷栄で、太郎がクリアできた梅田ダンジョンで迷っている様が楽しい。確かにあのダンジョンは、今も昔も素人にはお勧めできない。
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